フユノハナワラビ(冬花蕨)は、本州(東北地方以南)、四国、九州に分布し、日当たりの良い山地林縁、原野や路傍の木立の陰になるような草地などに生育します。
群生しているのを見たことがありませんが、草刈りなどが頻繁に行われるところでは群生しているところもあるようです。
身近に見ることのできる植物ですが、単体で見ることが多いので、どのような殖え方をするのだろうと思いますが、我が家の栽培品も殖えることなく長いこと1本でしたがいつの間にか消えてしまいました。
礼文島に行った時に、ヒメハナワラビ(姫花蕨)を見つけましたが、これも群生はしていませんでした。
上のフユノハナワラビ(冬花蕨)は、自宅で2004年10月2日に撮影したものです。
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フユノハナワラビ(冬花蕨)の特徴と育て方
和名 | フユノハナワラビ(冬花蕨) |
別名 | カンワラビ(寒蕨) |
学名 | Botrychium ternatum |
科名・属名 | ハナヤスリ科 ハナワラビ属 |
分布 | 本州(東北地方以南)、四国、九州 |
花期 | 9~11月 |
特徴 | 日当たりの良い山地林縁、原野や路傍の木立の陰になるような草地などに生育します。 葉柄は直立し、高さ30~40cm。地上部は9~翌3月まであるが、夏は枯れます。 葉柄は基部から2つに分かれ、ひとつは栄養葉で、もう1つは胞子葉になります。 胞子葉は先の方が分かれ、小枝の先に多数の黄色で粟粒状の胞子のうをつけます。 葉は緑色だが、直射日光に当たるか、水分が不足すると赤褐色に変わります。 |
育て方 | 用土は富士砂、桐生砂、硬質赤玉土等を適宜混合して植えます。 植え替え時に、マグアンプK 中粒を根に触れないように入れます。 強い風と、直射日光を嫌うので、育てるときは、風の当たらない半日陰で管理します。 肥料は秋葉が出たらハイポネックスを1ヶ月に2~3回水肥を水代わりにやり、定期的に病気・害虫から守るために薬剤散布をします。 水湿を好むが同時に過湿を嫌うので、水はけがよく通気保湿性のある状態にするのが栽培のコツです。 植付け、植えかえは7月下旬の休眠期におこないます。 |
礼文島のヒメハナワラビ(姫花蕨)の特徴
ヒメハナワラビ(姫花蕨) 2006年7月4日 撮影 >礼文島
和名 | ヒメハナワラビ(姫花蕨) |
別名 | ヘビノシタ、アキノハナワラビ |
学名 | Botrychium lunaria |
科名・属名 | ユリ科 ホトトギス属 |
分布 | 北海道、本州(中部地方以北)、鳥取県。汎世界 |
花期 | * |
特徴 | 亜高山帯~高山帯の草地や礫地に生えます。 高さ5~15㎝。 栄養葉は1回羽状複葉、羽片は扇形。 胞子葉は葉肉がなく、3回羽状に分裂。 枝先に球形の胞子のうがつきます。 |
下野国分寺跡、根本山のフユノハナワラビ(冬花蕨)
フユノハナワラビ(冬花蕨) 2002年11月2日 撮影 下野国分寺跡
フユノハナワラビ(冬花蕨) 002年11月2日 撮影 下野国分寺跡
フユノハナワラビ(冬花蕨) 2004年11月11日 撮影 根本山
フユノハナワラビ(冬花蕨)まとめ
フユノハナワラビ(冬花蕨)は意外と身近に生えていますが、群生していることが少ないために、あまり目立ちません。
自生地も山地林縁、原野や路傍の草地など樹木の陰になるようなところに自生しているので、強い風と、直射日光を嫌うので、育てるときは、風の当たらない半日陰で管理します。