タマガワホトトギス(玉川杜鵑草)は、北海道、本州(日本海側)、九州の山地の谷沿いや湿った林内に生える、高さ40~80cmの多年草です。
湯殿山付近の山間の川べりに咲いていた下記の花を見たのが自生地で見た唯一の花でしたが、その時はそれほど栽培の難しい花とは思わないまま、購入した種を播き、初花を見ることが出来た時には長く見ることのできる花だと思っていました。
しかし、寒冷地以外での栽培は難しいと後で知ることになり、あまりに雑な育て方をしたことを後悔することになった花です。
わが家はタマガワホトトギス(玉川杜鵑草)の他に、ホトトギス、タカクマホトトギス、タイワンホトトギス、キイジョウロウホトトギス、チャボホトトギスを育てたことがありますが、チャボホトトギスとタマガワホトトギスはかなり難しく、キイジョウロウホトトギスは猛暑の夏に枯れてしまいました。
上のタマガワホトトギス(玉川杜鵑草)は、自宅で2005年7月17日に撮影した2003年11月に播種した初花です。
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タマガワホトトギス(玉川杜鵑草)の特徴と育て方
和名 | タマガワホトトギス(玉川杜鵑草) |
学名 | Tricyrtis latifolia |
科名・属名 | ユリ科 ホトトギス属 |
分布 | 北海道、本州(日本海側)、九州 |
花期 | 7~9月 |
特徴 | 山地の谷沿いや湿った林内に生える、高さ40~80cmの多年草。 葉は広楕円形で長さ8~18cm、基部は茎を抱きます。 茎頂や上部葉腋に散房花序をだし、黄色の花をつけます。 和名はヤマブキの名所、京都府井出の玉川に名を借りたものといいます。 |
育て方 | 5号ほどの中深鉢の山野草鉢を用い、軽石、桐生砂、硬質鹿沼土を各等量位で植えますが、育てる地域など様々な要因で育てやすい用土でよいと思うが、水はけがよく、湿度を保つことが出来る用土を選ぶことが大切です。 植え替えは毎年2月~3月に行い、マグァンプK を根に触れないように入れて植え込みます。 春は朝日が当たるような場所で、晩春からは日陰の涼しい場所に移し、人工芝を敷いた棚上で、打ち水をして湿度を上げて管理します。暑いようでしたら寒冷紗で調節します。 水は表面が乾いたらやり、真夏は夕方に、鉢と鉢のまわりにたっぷりやって、夜間温度を下げるようにします。それ以外の季節は朝にやります。乾きやすい時は朝もやります。葉のある間は乾燥させないようにします 冬は葉が枯れたら乾燥させないように棚下など風の当たらないところで保護します。雪の下になるような暖かな場所で冬ごもりをしていると考えた方が良いようです。 春に固形肥料を置き肥し、真夏と冬を除いて1ヶ月に2~3回水肥を水代わりにやり、定期的に病気・害虫から守るために薬剤散布をします。 殖やすには株分けとさし芽が良く、5月から6月に、茎を3~5節つけて切り、清潔な用土にさします。 種を播いて、手元にあるホトトギスの栽培法で簡単に栽培できると思っていましたが、枯れてしまった後に、暑さと乾燥に弱く、寒冷地以外での栽培は難しいと書いてあるのを見て後悔しました。 関東地方の我が家でできる寒冷地向きの栽培法は上記のようなものですが、それさえせずに種から咲いた花を何年も育てることが出来ませんでした。 |
湯殿山付近のタマガワホトトギス(玉川杜鵑草)
タマガワホトトギス(玉川杜鵑草) 2003年8月3日 撮影 湯殿山付近
上記の花は湯殿山付近の川の縁に咲いていました。
タマガワホトトギス(玉川杜鵑草)まとめ
私がタマガワホトトギス(玉川杜鵑草)と出会ったのは湯殿山付近の川べりでしたが、この辺は冬は深い雪の中になるところです。
そのようなところに咲くホトトギスですから、高山植物を育てるのと一緒だと今は思っていますが、種からの花が咲いた時には他のホトトギスと一緒に考えてしまいました。
そのような覚悟で育てたら、どうなっていたのだろうかと思いますが、後の祭りです。一度だけでも花が見られたことを幸運に思っています。