エンビセンノウ（燕尾仙翁）は、北海道（日高）、本州（長野県、埼玉県）にまれに見ることが出来る、ナデシコ科 センノウ属の多年草です。
古典植物として栽培されているマツモトセンノウと同じ仲間ですが、エンビセンノウは原種のために同じようにそだてても、うまく育たないことがあります。
寒冷地であれば別ですが、関東地方の住宅地で育てるには湿度や夏の高温多湿に対して工夫する必要があります。
エンビセンノウと同じ仲間で日本に産するマツモトセンノウ、フシグロセンノウ、オグラセンノウ、センジュガンピを載せています。上のエンビセンノウ（燕尾仙翁）は、自宅で２００４年７月１７日に撮影した花です。
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エンビセンノウ（燕尾仙翁）の特徴と育て方
エンビセンノウ（燕尾仙翁） ２００５年９月１６日 撮影 栽培品
| 和名 | エンビセンノウ（燕尾仙翁） |
| 学名 | Lychnis wilfordii |
| 科名・属名 | ナデシコ科 センノウ属 |
| 分布 | 北海道（日高）、本州（長野県、埼玉県） |
| 花期 | ７～８月 |
| 特徴 | 高さ４０～８０cmの山地の湿地に生える多年草。 葉は披針形で長さ３～７cm基部は茎を抱きます。 茎頂に花弁が５個で、先端が細裂する、紅橙色の花を開きます。萼は長楕円形で長さ約１．５cm。 花は鮮やかな朱色でとても可憐な花です。 |
| 育て方 | やや大きめの深鉢に赤玉土に硬質鹿沼土の混合用土に桐生砂か軽石砂を混ぜて排水よく植え込み、肥料は草木灰などを与えてアルカリ性を保ちます。 植え付け時に、マグァンプK などの緩行性肥料を根に触れないように入れます。 真夏と冬を除いて1ヶ月に２～３回水肥を水代わりにやり、定期的に病気・害虫から守るために薬剤散布をします。 春は日に当て、６月ころから半日陰で風通しの良い所に置き、水は表面が乾いたらやり、真夏は夕方に、鉢と鉢のまわりにたっぷりやって、夜間温度を下げるようにします。それ以外の季節は朝にやります。乾きやすい時は朝もやります。その時、花に水がかかると傷むので注意します。 エンビセンノウは、山地の湿地に稀に生えるということから、人工芝の上において打ち水をして湿度を保つように管理します。 株分けをかねて、春の芽だし前後に毎年植え替えます。このとき土は落として全部新しくします。 さし芽は６月に先端５cmくらいを砂にさし、実生は３月に播きます。 |
エンビセンノウ（燕尾仙翁）まとめ
エンビセンノウ（燕尾仙翁） ２００３年７月１３日 撮影 栽培品
エンビセンノウ（燕尾仙翁） ２００３年７月１３日 撮影 栽培品
エンビセンノウ（燕尾仙翁） ２００５年１０月１１日 撮影 栽培品
わが家はネットで購入して、数年花が咲きましたが、徐々に弱って枯れてしまいました。
山地の冷涼な湿地に生える植物は、関東地方の猛暑の中で育てるのには、工夫が必要だということを知った植物のひとつです。
その時は、絶滅危惧種になっている事もしりませんでしたが、こんな素敵な植物が消えてしまわないことを願うばかりです。
もし、栽培できる環境であり、育てておられる方から種や挿し芽苗などを手に入れることが出来る方は、種の保存のために力をいれてほしい植物です。
