ヘクソカズラ(屁糞蔓)は、アカネ科・ヘクソカズラ属で、全国の日当たりの良い藪や草地、土手などにごく普通に見られるつる性の多年草です。
アカネ科・アカネ属のアカネ(茜)は、本州、四国、九州の山野にごく普通に生える蔓性の多年草で、どちらも同じ科で、蔓性ですが、名前を聞くとヘクソカズラが可哀想になりますが、これは葉を揉んだ時の悪臭から来ているようです。
ヘクソカズラの花はとてもきれいですが、植物でも名前はその植物の第一印象になるのでちょっと可哀想です。それに比べてアカネは良い名前をもっていて出会う前から気になる花ですが地味な花です。
ヘクソカズラの実は、しもやけのくすりとして使用され、アカネの根は染料として利用されたようです。
上のヘクソカズラは、2003年7月13日に散歩道で撮影した花です。
スポンサーリンク
ヘクソカズラ(屁糞蔓)の特徴
ヘクソカズラ(屁糞蔓)果実 2004年11月23日 撮影 磯山遺跡
和名 | ヘクソカズラ(屁糞蔓) |
別名 | サオトメバナ、ヤイトバナ(灸花) |
学名 | Paederia scandens |
科名・属名 | アカネ科 ヘクソカズラ属 |
分布 | 日本全土 |
花期 | 7~9月 |
特徴 | 日当たりの良い藪や草地、土手などにごく普通に見られるつる性の多年草。 茎は左巻きで他の木や草などに絡まって長くのび、基部は木質化します。 葉は対生し、長さ4~10cm、幅1~7cmの楕円形または細長い卵形で先は尖り、葉柄の基部には左右の托葉が合着した三角形の鱗片があります。 葉腋から短い集散花序を出し、灰白色の花をまばらにつけます。花冠は長さ約1cmの鐘形で先は浅く5裂して平開し、のどと内側は紅紫色。 果実は核果で直径約5㎜の球形。熟すと黄褐色になり、中には2個の核があり、それぞれに種子が1個ずつ入っています。 この果実は昔からしもやけの薬として、利用されて来ました。 ヘクソカズラは葉を揉むと悪臭が漂う。属名の“Paederia”は「汚物」を意味します。 |
アカネ(茜)の特徴
アカネ(茜) 2005年9月13日 撮影 仙人ヶ岳
和名 | アカネ(茜) |
学名 | Rubia argyi |
科名・属名 | アカネ科 アカネ属 |
分布 | 本州、四国、九州 |
花期 | 8~10月 |
特徴 | 山野にごく普通に生える蔓性の多年草。 茎はよく分枝し、下向きの刺があります。 葉は長さ3~7cmの三角状卵形または狭卵形で、先端はしだいに細くなって尖り、基部は心形。4個輪生している葉のうち、2個は托葉が大きく発達したもの。 花は黄緑色で、葉腋から出た集散花序につく。 果実は直径5~7㎜。 根を乾燥すると赤黄色から橙色となり、赤い根であることからアカネと名づけられたといわれ、染料になる植物で赤系の色に染まります。 |
アカネ(茜) 2005年9月13日 撮影 仙人ヶ岳
アカネ(茜)果実 2004年11月23日 撮影 磯山遺跡