ナンブアザミ(南部薊)は、キク科・アザミ属の中部地方以北に分布しますが、東北地方で普通にみられ、分布範囲が広く、変異が多い多年草です。
アザミを見分けるのは難しいのですが、日光植物園で名札の付いた、ナンブアザミを写すことが出来たことから見分けることが出来るようになりました。
変種の、タイアザミ(トネアザミ)、イガアザミ(毬薊)の変種の写真を写しているので、一緒に載せています。
上のナンブアザミ(南部薊)は、2005年9月20日に三国山で写した花です。
スポンサーリンク
ナンブアザミ(南部薊)の特徴
ナンブアザミ(南部薊) 2004年8月22日 日光植物園
ナンブアザミ(南部薊)葉 2004年8月22日 日光植物園
和名 | ナンブアザミ(南部薊) |
学名 | Cirsium nipponicum |
科名・属名 | キク科 アザミ属 |
分布 | 本州(中部地方以北) |
花期 | 8~10月 |
特徴 | 茎は高さ1~2mになり、クモ毛があるか、または無毛。 根生葉は花時にはない。茎葉は披針状楕円形で長さ20~30cm、先端は尖り全円または欠刻状の歯牙があるか、ときに羽状中裂するものもあり変異が多い。基部は狭くなり、茎を抱かない。 頭花は枝先に上向きに咲くものと、横を向くものとあります。 直径2.5~3cm。総苞片は7列、外片と中片は披針形で反り返るかまたは開出する。総苞片は粘着しない。 和名は南部地方(奥羽地方)の薊という意からで、東北地方で普通にみられます。 |
ナンブアザミ(南部薊) 2004年10月15日 川俣温泉付近
ナンブアザミ(南部薊) 2004年10月15日 川俣温泉付近
ナンブアザミ(南部薊) 2005年9月20日 三国山
ナンブアザミ(南部薊) 2003年8月3日 湯殿山付近
ナンブアザミ(南部薊) 2003年8月3日 湯殿山付近
ナンブアザミ(南部薊) 2003年8月3日 湯殿山付近
タイアザミ(トネアザミ)の特徴
タイアザミ(トネアザミ) 2003年9月27日 古峰ヶ原
タイアザミ(トネアザミ)葉 2003年9月27日 古峰ヶ原
和名 | タイアザミ(大薊) |
別名 | トネアザミ |
学名 | Cirsium nipponicum var. incomptum |
科名・属名 | キク科 アザミ属 |
分布 | 本州(関東地方、中部地方南部) |
花期 | 9~11月 |
特徴 | ナンブアザミの変種。 関東地方の山野にごく普通に生えます。 ナンブアザミに比べて葉の切れ込みが深く、葉や総苞片の刺が太くて長い。 関東地方では、ナンブアザミは涼しい山に、タイアザミは雪の降らないようなごく普通の山野に生えているようです。 |
タイアザミ(トネアザミ) 2005年10月12日 名草巨石群近辺
タイアザミ(トネアザミ) 2005年10月12日 名草巨石群近辺
イガアザミ(毬薊)の特徴
イガアザミ(毬薊)? 2003年9月14日 日光植物園
和名 | イガアザミ(毬薊) |
学名 | Cirsium nipponicm var.comosum |
科名・属名 | キク科 アザミ属 |
分布 | 本州(関東地方) |
花期 | 8~10月 |
特徴 | ナンブアザミの変種。 関東地方の海岸近くに生える。丈はやや低いが、茎は太い。 葉や総苞片の刺はナンブアザミよりはるかに太くて長く、全体に荒々しい感じがします。 頭花はやや大きく、花柄が短いのでかたまってつきます。 和名は南部地方(奥羽地方)の薊という意からで、東北地方で普通にみられます。 |
ブログ内のアザミの仲間
- ノアザミ(野薊):本州、四国、九州
- ノハラアザミ(野原薊):本州(中部地方以北)
- ナンブアザミ(南部薊):本州(中部地方以北)
- タイアザミ(トネアザミ):本州(関東地方、中部地方南部)
- イガアザミ(毬薊):関東地方の海岸近く
- アズマヤマアザミ(東山薊):本州(関東地方、中部地方)
- オゼヌマアザミ(尾瀬沼薊):尾瀬、玉原湿原、田代湿原
- ヤツタカネアザミ(八高嶺薊):八ヶ岳周辺(山地~高山帯の草原)
- ジョウシュウオニアザミ(上州鬼薊):群馬県、福島、新潟、長野の県境の山地
- オニアザミ(鬼薊):本州の日本海側産地(秋田県~石川県)
- ナンブタカネアザミ(南部高嶺薊):本州(栗駒山、月山、朝日岳、飯豊山、吾妻山、秋田県須川温泉)
- ウゴアザミ(羽後薊):本州(八幡平、秋田駒ケ岳、鳥海山、月山、朝日岳など、東北地方)
- ダイニチアザミ(大日薊):本州(頸城山地、天狗原山、白馬山系)
- モリアザミ(森薊):本州、四国、九州
- チシマアザミ(千島薊):北海道