マンネンスギ(万年杉)は、ヒカゲノカズラ科・ヒカゲノカズラ属で、本州(中部地方以北の高山帯)、日本各地の山地の林内に生え、高さは10~30cmになりしばしば群生します。
匍匐枝が土に埋まって白っぽくなり葉もごくまばらにつけるだけになると直立茎だけが地上に林立すりようになるがそういう形態をとるようになったのがマンネンスギです。スギの葉のような枝が地表から直立することから区別がつきます。
同じ仲間のミズスギ(水杉)は北海道東部、本州(伊豆以西)、四国、九州、沖縄。世界の熱帯・亜熱帯に広く分布するということで、本来の生育地は暖かい地方のようだが、北日本では温泉付近の暖かいところなどで例外的に生育するようです。
胞子嚢穂が下向きに垂れるのはヒカゲノカズラの仲間ではミズスギだけで、同定ポイントになります。
上のマンネンスギ(万年杉)は、2005年8月11日に尾瀬大江湿原で撮影したものです。
スポンサーリンク
マンネンスギ(万年杉)の特徴
マンネンスギ(万年杉) 2006年6月14日 撮影 尾瀬ヶ湿原
マンネンスギ(万年杉) 2006年8月25日 撮影 八千穂高原自然園
マンネンスギ(万年杉) 2006年6月14日 撮影 尾瀬ヶ湿原
和名 | マンネンスギ(万年杉) |
学名 | Lycopodium obscurum |
科名・属名 | ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属 |
分布 | 日本各地、北半球に広く分布している |
花期 | |
特徴 | 山地の林内に生え、高さは10~30cmになりしばしば群生します。 常緑性。茎には地上を這っていく部分と(匍匐枝)と、それから枝分かれして直立している部分(直立茎)とがあります。 匍匐枝が土に埋まって白っぽくなり葉もごくまばらにつけるだけになると直立茎だけが地上に林立すりようになるがそういう形態をとるようになったのがマンネンスギです。 円柱状の胞子嚢穂は直立茎の先に数個、小枝に1個頂生し、晩夏に熟します。 常緑で杉に見立てたのが名の由来。 |
ミズスギ(水杉)の特徴
ミズスギ(水杉) 2005年6月18日 撮影 裏磐梯
和名 | ミズスギ(水杉) |
学名 | Lycopodium cernuum |
科名・属名 | ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属 |
分布 | 北海道東部、本州(伊豆以西)、四国、九州、沖縄。世界の熱帯・亜熱帯に広く分布する |
花期 | |
特徴 | 本来の生育地は暖かい地方のようだが、北日本では温泉付近の暖かいところなどで例外的に生育するらしい。 林縁のやや湿ったところ、海岸近くに群生することも多い。 茎は地表を長く這い、葉は5ミリ程で、茎に密生する。直立した茎の枝先に長さ1センチ程の下向きに垂れた胞子嚢穂をつけます。 胞子嚢穂が下向きに垂れるのはヒカゲノカズラの仲間では本種だけであり、同定ポイントの一つです。 |