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広告 心の散歩道

かたくりの消えた日

カタクリ

カタクリ

もう、10年以上も経つだろうか。宮城県に住んでいた頃のことです。毎年5月の連休にもなると、なんとなく山の空気が吸いたくなって来きます。

それでも未だ、少し高い山は雪の中だし、雪山の経験はないし、とても雪山に登る元気もないので、いつの頃からか仙秋ラインと呼ばれる、その名の通り、仙台から秋田に抜ける峠越えの道路が開通になるのを待って、出かけるようになっていました。

鳴子を過ぎ、鬼首を通り、宮城と秋田の県境あたりに着くと、ぶな林はまだ雪を敷いていて裸樹です。

車が通るだけで山には散策する人影も見えないようなところに、カタクリの山、イチゲの山、イワウチワの山と、点在しています。

ここは、秋田に行く途中に通って、とても気にいった峠だったので、何度も足を運んでいるうちに、花のありかを見つけたところです。

山を切り開いて作った道路なので何の目印もなく、毎年山の小さな景色などで見当をつけては、それぞれの場所を探し出して、夫と二人お茶を飲み、おにぎりをほうばりながら、ぶなが今、芽吹こうとしている爽やかな空気を、体全体で受け止めて、時が消えているような心地を楽しみました。

そんな年が何年か続いた後のある年のこと、確かここがカタクリの山だったと入って見ると、光がいっぱいに溢れていて、山は樹が切り倒され、地肌が剥き出しになり、去年まで一面に咲いていたカタクリは、見るも無残な姿で、所々に呟くように咲いているのが見えるだけでした。

あの心の痛みは今も忘れることが出来ないでいます。

そのように消えてゆく花の山が私たちの知らないところにも、沢山あることと思っています。

もう、遠い所に越して来てしまって、あのあたりは今、どのようになっているのだろうかと、思いを馳せるだけです。

2002.07.02 記                                                                     

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山野草栽培の基本と注意点

上の栽培法は、関東地方の狭い住宅地で夜間もエアコンの熱風が出ているような場所で栽培している、わが家を基準にしています。

高山植物や、山野草を育てるにはかなり過酷な場所で、工夫しながら育てています。

猛暑日が増えてきてからは厳しくなった面もありますが、植物が私たちの愛情にこたえてくれるように慣れてきているものも多くなっています。

鉢植えの場合、すべてに書くことが出来ませんでしたが、鉢底には軽石などのゴロ石を入れて水はけを良くしていますし、植物によっては溶岩の砕いたものを入れています。

鉢は山野草鉢のように水はけのよいものを用いています。

病気になりやすいものもあるので、用土は新しいものを使い、微塵を抜いて、湿らせてから使った方が良いとは思っています。

高山植物、それに準ずるものは毎年植え替えています。

私は宮城県の住宅地でも高山植物を育てたことがありますが、それほど気を遣わなくても、此処では育たないものも殖えすぎるくらいに育っていましたので、もっと楽に育てられるところの方が多いと思っています。

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