アサマフウロ、グンナイフウロ、イヨフウロの比較
アサマフウロ(浅間風露)は、本州(中部地方)の湿った草地に生える高さ50~80cmの多年草です。花は濃紅紫色で直径3~4cm。基部に白色の軟毛が密生します。 仲間のグンナイフウロ(郡内風露)は、北海道、本州(中部地方以北)の山地から亜高山の草地に生える、高さ30~50cmの多年草で、花は紅紫色で濃淡があり直径約3cm、茎頂に集散状に10数個つくのが特徴です。 イヨフウロ(伊予風露)も仲間ですが、本州(東海地方以西)、四国、九州と自生地が違っており、山地の草地に生える多年草で花は紅紫色で直径約3cm基部に白 ...
ゼラニウムの育て方
ゼラニウムは、フウロソウ科・テンジクアオイ属で、江戸時代末期に渡来した花径2~3cm。高さ30~60cmの多年草で、初心者でも簡単に育てることが出来る四季咲きの多年草です。 多肉質の茎をもっているため、乾燥には強い反面、過湿には弱い性質をもっているので、軒下などで育て、夏は涼しく、冬は霜に当てないように軒下で管理することが大切です。 ハーブとしても利用でき、花色も豊富なので、いろいろな種類を育てる楽しみもあります。 上のゼラニウムは2004年1月9日にとちぎ花センターで撮影したものです。 ゼラニウムの特徴 ...
ハマヒルガオ(浜昼顔)、コヒルガオ(小昼顔)、マルバルコウ(丸葉縷紅)
ハマヒルガオ(浜昼顔)は、ヒルガオ科・ヒルガオ属、日本全土の海岸の砂地に生えるつる性の多年草で、代表的な海浜植物のひとつになっています。 砂の中に白色の地下茎を長くのばして殖え、群生は見事で綺麗なので、庭に種を播いて育てたところ、庭いっぱいに広がってしまったので、抜いたことがあります。 仲間のコヒルガオ(小昼顔)は、畑の周辺や空き地で見かける多年草ですが、とても丈夫なようで、住宅地の植込みの中で咲いているのを夏の時期の犬の散歩で出会うのが楽しみな花です。 マルバルコウ(丸葉縷紅)は、ヒルガオ科・サツマイモ ...
ホソアオゲイトウ(細青鶏頭)と園芸品種のケイトウ(鶏頭)
ホソアオゲイトウ(細青鶏頭)は、ヒユ科・ヒユ属で、明治時代に日本に入り、市街地の道端や荒地に帰化している南アメリカ原産の植物です。 茎は赤みを帯びることが多く、高さ0.8~2mになり、若い枝や葉には軟毛があります。 ケイトウ(鶏頭)は、ヒユ科・ケイトウ属でインド原産ですが古くから日本で栽培されていてなじみのある園芸植物です。 上のホソアオゲイトウ(細青鶏頭)は2006年9月29日に仙人ヶ岳で撮影したものです。 ホソアオゲイトウ(細青鶏頭)の特徴 ホソアオゲイトウ(細青鶏頭) 2006年9月29日 撮影 仙 ...
ヒナタイノコズチ(日向猪子槌)とヒカゲイノコズチ(日陰猪子槌)の比較
ヒナタイノコズチ(日向猪子槌)は、ヒユ科・イノコズチ属で、本州、四国、九州の、日当たりのよい道ばたや荒地に生える多年草です。 仲間のヒナタイノコズチ(日向猪子槌)、本州、四国、九州の山野の林内や竹やぶなど日のあまり当たらないところに生える高さ0.5~1mの多年草です。 とても似ていて、同定に苦労しましたが、ヒナタイノコズチは日当たりに生えること、全体に毛が多いこと、葉は厚くて先は短く尖ることなどから区別しました。 上のヒナタイノコズチ(日向猪子槌)は2006年10月13日に三毳山で撮影したものです。 ヒナ ...
トキワヒメハギ(常盤姫萩)
トキワヒメハギ(常盤姫萩)は、ヒメハギ科・ポリガラ属で、ヨーロッパ原産の高山植物で岩場などに生息していることから、高山植物として育てる必要があります。 私は種を播いてある程度育ったのですが、あまり調べないで普通に庭植えにしてしまったために枯れてしまいましたが、群馬フラワーパークのロックガーデンに綺麗に咲いていたので、育てることは可能だと思います。 写真は、カマエブクスス種の変種のグランディフローラで、花弁の先端が黄、翼弁が紫紅色で、そのコントラストが美しい種類です。 上のトキワヒメハギ(常盤姫萩)は、20 ...
メビシ(雌菱)とヒシ(菱)
ヒシ(菱)とメビシ(雌菱)は、ヒシ科・ヒシ属で、北海道、本州、四国、九州の池や沼に群生する1年草です。 葉は水面に浮き、長さ、幅とも3~6㎝の広菱形で上半部に不揃いの鋸歯があり、表面は光沢があり、葉柄の中央部は紡錘状に膨れ、浮き袋の役目をしますがその部分が赤みを帯びているものがメビシというようですが、果実を見ないと同定が難しいようです。 どちらも果実を見ていないので、ヒシの仲間であるのでしょうが同定までには至っていません。 ネリネはヒガンバナ科・ネリネ属で、大正末期に渡来した南アフリカ原産の球根草で、品種 ...
ヒガンバナ(彼岸花)の育て方|ネリネの特徴
ヒガンバナ(彼岸花)は、ヒガンバナ科・ヒガンバナ属で、日本全土の田の畦や土手などに群生する多年草で、古い時代に中国から渡来した帰化植物と考えられています。日本のものはほとんど結実せず、種子が出来ても発芽しないようです。 有毒植物なので、畦の場合はネズミ、モグラ、虫など田を荒らす動物がその鱗茎の毒を嫌って避けるため、また有毒成分であるリコリンは水溶性で、長時間水に曝せば無害化が可能であるため、救飢植物として食べられたということです。 赤い花が多くみられますが、欧米では園芸品種が多く開発されているようで、園芸 ...
アスヒカズラ(明日檜葛)とスギカズラ(杉葛)
アスヒカズラ(明日檜葛)は、ヒカゲノカズラ科・ヒカゲノカズラ属で、北海道、本州(近畿地方以北)の山地の明るい林縁や林床、湿地周辺に生育するシダ植物の多年草で、茎は地面を這い、1メートルほどの長さになります。 扁平な側枝は、よく分枝して直立し、側枝が扇状に開き、ヒノキの枝のように扁平で葉の様子があすなろのようなので、この名がついたという。 同じ仲間のスギカズラ(杉葛)は北海道、本州(中部地方以北)の針葉樹林帯から亜高山帯の針葉樹林に生えます。茎は地面を這い、枝は立ち上がって無数の胞子のう穂をつけます。 上の ...
マンネンスギ(万年杉)とミズスギ(水杉)
マンネンスギ(万年杉)は、ヒカゲノカズラ科・ヒカゲノカズラ属で、本州(中部地方以北の高山帯)、日本各地の山地の林内に生え、高さは10~30cmになりしばしば群生します。 匍匐枝が土に埋まって白っぽくなり葉もごくまばらにつけるだけになると直立茎だけが地上に林立すりようになるがそういう形態をとるようになったのがマンネンスギです。スギの葉のような枝が地表から直立することから区別がつきます。 同じ仲間のミズスギ(水杉)は北海道東部、本州(伊豆以西)、四国、九州、沖縄。世界の熱帯・亜熱帯に広く分布するということで、 ...
タカネヒカゲノカズラ(高嶺日陰の葛)とヒカゲノカズラ(日陰の葛)の比較
タカネヒカゲノカズラ(高嶺日陰の葛)は、ヒカゲノカズラ科・ヒカゲノカズラ属で、本州(中部地方以北の高山帯)、屋久島の山頂付近の亜高山~高山帯の日当たりの良いところに群生する常緑シダ類です。 小さな葉は放射状に並び、「ヒカゲノカズラ」に似ているが、胞子嚢穂の柄が短いのが特徴です。 仲間のヒカゲノカズラ(日陰の葛)は北海道から九州、北半球のある程度の水分は必要であるが、尾根筋や谷筋の鉱物質土壌が露出しているような場所に生育します。 茎は地上を這って行く部分と(ほふく枝)とそれから枝別れして直立している部分(直 ...
シロバナトウチソウとナガボノシロワレモコウの比較
シロバナトウチソウ(白花唐打草)は、バラ科・ワレモコウ属で、本州(東北地方)の高山帯の開けた草地に生える多年草で日本固有種です。 花は白色、花穂は直立し、上から下へ咲きますが、淡紅色のものもありました。下から咲くものもあり、タカネトウチソウの可能性もあるのではないかと思いましたが、自生地から考えると疑問が残りました。 仲間のナガボノシロワレモコウ(長穂の白吾木香)は、北海道、本州(東北地方、関東地方)の湿った草地に生える高さ0.8~1.3mの多年草で、花穂は枝先につき、円柱形で長さ2~7cm、直立または下 ...
ズミ(酸実)の特徴
ズミ(酸実)は、バラ科・リンゴ属で、北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国中南部の日当たりの良い山野に生える落葉小高木または高木です。 樹皮を染料に使うのでズミ(染みの意)と名づけられています。 短枝の先に散形花序をだし、直径2~4cmの白色の花を4~8個つけます。果実はナシ状果。直径6~10㎜の球形で無毛です。 上のズミ(酸実)は、2003年6月6日に那須沼原近辺で撮影したものです。 ズミ(酸実)の特徴 ズミ(酸実) 2003年6月6日 撮影 那須沼原近辺 ズミ(酸実)果実 2003年9月14日 撮影 ...
バラ科のホザキナナカマド(穂咲七竈)とヤマブキ(山吹)ーバラ科
ホザキナナカマド(穂咲七竈)は、バラ科・ホザキナナカマド属で、東北地方北部、北海道。朝鮮半島、中国東北部の温帯の山地に生える高さ2~2.5m落葉低木です。 雄蕊は40~50本もあるのが特徴です。高さが1m程度の中国原産のニワナナカマドが栽培されることが多いようです。 ヤマブキはバラ科・ヤマブキ属で日本、朝鮮半島、中国の低山や丘陵地に普通に生える落葉低木で、新しく出た短い側枝の先端に鮮黄色の花が1個ずつ咲きます。 万葉集に詠まれたヤマブキの歌が17首あることから、古くから愛されている花であることが分かります ...
クサボケ(草木瓜)の育て方
クサボケ(草木瓜)は、バラ科・ボケ属で、本州(関東以西)、四国、九州の山野に生える日当たりのよい山野に生える落葉低木です。 日本原産のクサボケと中国原産で、平安時代以前には渡来したボケと交配して様々な品種ができています。 長寿梅はクサボケの矮性品種のようで、野生種のクサボケの交配種が作出されて好まれて栽培されているようです。 上のクサボケ(草木瓜)は、自宅で2017年7月13日に撮影した実生から育てたものです。 クサボケ(草木瓜)の特徴と育て方 和名 クサボケ(草木瓜) 別名 シドミ 学名 Chaen ...
ダイコンソウ(大根草)とオオダイコンソウ(大大根草)の比較
ダイコンソウ(大根草)は、バラ科・シモツケソウ属で、北海道、本州、四国、九州の山野に生える高さ50~80cmになる多年草です。 仲間のはオオダイコンソウ(大大根草)北海道、本州(中部地方以北)の山地に生える多年草でダイコンソウよりは高い山に生えるようです。 ダイコンソウの羽状複葉で頂小葉は円形~卵形なのに比べ、オオダイコンソウは羽状複葉で頂小葉は細長いことで区別ができます。 ダイコンソウ集合果が球形なのに比べ、オオダイコンソウは楕円形で長さ約2cmであることなどが識別できます。またオオダイコンソウは全草に ...
ウスゲオニシモツケ、オニシモツケの比較
ウスゲオニシモツケ(薄毛鬼下野)は、バラ科・シモツケソウ属で、北海道、本州(東北地方、関東~中国地方の日本海側、奈良県)。千島、カムチャッカ、サハリンの低山帯~亜高山帯の湿った草地や谷川のほとりに生える多年草です。 蕾の写真ですが、仲間のオニシモツケ(鬼下野)の写真と特徴を載せていますが、オニシモツケの品種で、花序に微毛があるものをウスゲオニシモツケといいます。 上のウスゲオニシモツケ(薄毛鬼下野)は2004年8月7日に栂池自然園で撮影したものです。 ウスゲオニシモツケ(薄毛鬼下野)の特徴 ウスゲオニシモ ...
ホザキシモツケ(穂咲下野)とシモツケ(下野)の比較
ホザキシモツケ(穂咲下野)は、バラ科・シモツケ属で、北海道、本州(日光、霧が峰)の日当たりの良い山地の湿原に生え地下茎を伸ばして殖え、群生することが多い高さ1~2mになる落葉低木です。 日光戦場ヶ原付近はかなり群生していて花時は見事です。シモツケによく似た小さな花ですが、枝先に長さ6~15cmの円錐花序に咲く姿は魅力的です。 仲間のシモツケ(下野)は、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国の岩礫地など日当たりのよい所に自生する、高さ1mほどの落葉低木で、枝先に半球形の複散房花序を出し直径3~6㎜の小さな花を多数 ...