ヤマゼリ(山芹)とドクゼリ(毒芹)の比較
ヤマゼリ(山芹)は、セリ科・ヤマゼリ属で、全国の山野に生える高さ0.5~1mの多年草です。セリ科・ドクゼリ属のドクゼリ(毒芹)も山地の湿地などに生える高さ0.6~1mの多年草で、葉は2~3回羽状複葉で、鋸歯があることなどよく似ています。 ヤマゼリの小葉は卵形または広卵形でやわらかいことなどから、ドクゼリと区別できます。 ドクゼリの若い苗をセリと間違いないようにするには、特徴を知っておくことが大切です。 上のヤマゼリ(山芹)は、2005年9月13日に仙人ヶ岳で撮影した花です。 ヤマゼリ(山芹)の特徴 ヤマ ...
ミヤマウイキョウ(深山茴香)の特徴
ミヤマウイキョウ(深山茴香)は、セリ科・シラネニンジン属で、北海道(渡島半島、)、本州(早池峰山、谷川連峰・至仏山~中部地方)、四国(剣岳)の亜高山帯~高山帯 の岩場に生える多年草です。 根生葉は3~4回全裂し、茎葉は0~3個、単純で小さく無毛。総苞片は0から6個。葉の終裂片は糸状、幅1㎜以下とかなり特徴があるので見分けやすいせり科の植物です。 私は八方尾根(八方池近辺)で、出会っていますが、樹木の少ない岩場に生えていました。葉がかなり細く、花がなければセリ科と思えないような細い葉を持っています。 上の ...
ハクサンボウフウ(白山防風)
ハクサンボウフウ(白山防風)は、セリ科・カワラボウフウ属で、北海道と本州の中部地方以北の亜高山帯~高山帯の開けた草地に生える高さ10~50cm多年草です。 自生地の亜高山帯~高山帯では個体数は多いようで、大雪山系黒岳、月山、八方尾根などで写真を写すことが出来ました。 総苞片、小総苞片ともに0~1個、あっても短いようです。セリ科の植物は総苞片、小総苞片のあるか、ないかで見分けるひとつの基準になるようです。総苞片、小総苞片がないか少ないと花がすっきり見えます。 上のシラネニンジン(白根人参)は、2006年8 ...
シラネセンキュウ(白根川弓)の特徴
シラネセンキュウ(白根川弓)は、セリ科・シシウド属、本州、四国、九州の山地の林縁に生える多年草で、秋の低山地の湿り気のあるところに普通に生えているので見かけることの多い植物です。 葉は3~4回3出羽状複葉で、小葉は長さ3~6cm、鋭い鋸歯があるのも特徴のひとつです。 枝先の複散形花序は、平らで広い皿状になるのも特徴になります。 上のシラネセンキュウ(白根川弓)は、2006年8月25日に八千穂高原自然園で撮影した花です。 シラネセンキュウ(白根川弓)の特徴 シラネセンキュウ(白根川弓) 2003年9月14 ...
ウバタケニンジン(姥岳人参)の特徴|仲間のノダケ(野竹)
ウバタケニンジン(姥岳人参)は、セリ科・シシウド属ですが、葉は2~4回3出複葉で、小葉はニンジンの葉のように細裂し、光沢があることなどからシシウドの仲間とは思えないような感じがします。 自生地は四国、九州ののごく限られた山地の岩礫地に生えるようで、実際に見るにはかなり大変のようです。 名前の姥岳は九州の祖母山の別名のようで、此処で見ることが出来るとかかなり大変な登りを強いられるようです。 私は花が咲く前の状態を日光植物園で写すことが出来、貴重な写真になりました。 ノダケ(野竹)は、セリ科・シシウド属で同 ...
ミヤマトウキ(深山当帰)、オオバセンキュウ(大葉川弓)の比較
ミヤマトウキ(深山当帰)とオオバセンキュウ(大葉川弓)は、セリ科・シシウド属ですが、ミヤマトウキは低山帯~亜高山の湿った岩上に生え、葉は広三角形、2回3出複葉、表面につやがあります。 オオバセンキュウ(大葉川弓)は、山地のやや湿ったところに生え、葉は1~2回3出羽状複葉。小葉は狭卵形で薄く、長さ3~8cm、不ぞろいの鋭鋸歯があります。 ミヤマトウキは葉につやがあること、苞葉ないこと、オオバセンキュウは、総苞片はないが、小苞片だけあることなどで区別ができますが、セリ科はよく似ているために区別するのが難しい ...
ミヤマシシウド(深山猪独活)とシシウド(猪独活)の比較
ミヤマシシウド(深山猪独活)とシシウド(猪独活)は、セリ科・シシウド属ですが、ミヤマシシウドは亜高山帯 ~高山帯下部の開けた草地に生え、茎に毛がないことや、小葉は細く、先は長く尖ることなどで区別できます。 しかし、ミヤマシシウドもシシウドも大型であることから、遠くから目立ちますが、近くに行かないと区別するのは難しそうです。 ミヤマシシウドは本州の東北地方南部~中部地方分布し、シシウドは本州、四国、九州と分布域が広いようですが、どちらも自生している場所が広いようですが、私はシシウドに多く出会っています。 ...
オオカサモチ(大傘持)の特徴
オオカサモチ(大傘持)は、セリ科・オオカサモチ属で、北海道と本州の中部地方以北にの低山帯~高山帯下部の開けた草地に生える、高さ50~150cmになる大型の多年草です。 葉は1~2回3出羽状複葉で、大型のシシウドやミヤマシシウド、エゾのシシウドのように葉が丸みを帯びていないことから区別ができます。 また、総苞片は7~8個で羽状に深裂し、小苞片も多数あることから他のせり科の植物との区別点になるようです。 よく見かけるシシウド、ミヤマシシウド、オオカサモチ、オオハナウド、エゾノシシウドは、セリ科の中では大型で ...
エゾノシシウド(蝦夷の猪独活)とオオハナウド(大花独活)の比較
エゾノシシウド(蝦夷の猪独活)は、セリ科・エゾノシシウド属で、高さ0.6~1.5mになり、和名はシシウドに似て北海道に産することによりますが青森県でも見られるようです。 オオハナウド(大花独活)は、セリ科・ハナウド属で、北海道、本州(近畿地方以北)の山地に生える大型の多年草で高さ1~2mになります。 エゾノシシウドの葉は1~2回3出複葉で、小葉は菱状卵形、時に3裂し長さ5~12cmに比べて、オオハナウドは3出複葉で頂裂片の大きさが長さ幅とも20~30cm大きいことで区別できます。 また、オオハナウドは大 ...
エゾボウフウ(蝦夷防風)とミヤマセンキュウ(深山川芎)の比較
エゾボウフウ(蝦夷防風)は、セリ科・エゾボウフウ属で、北海道と本州の中部地方以北の深山の木陰に生え、茎は高さ20~70cmで、根生葉や下部の葉は長柄がある多年草です。 ミヤマセンキュウ(深山川芎)は、セリ科・ミヤマセンキュウ属で、本州の中部地方以北の亜高山帯~高山帯の亜高山帯~高山帯の下部の林縁や草地に生える多年草で、属は違っていますがよく似た姿をしています。 エゾボウフウには、総苞片、小総苞片はないが、ミヤマセンキュウは小総苞片が長く数が多いのと、葉身は薄いことで、区別が出来そうです。 上のエゾボウフ ...
シラネニンジン(白根人参)とイブキゼリモドキ(伊吹芹擬)の比較
シラネニンジン(白根人参)とイブキゼリモドキ(伊吹芹擬)は、セリ科・シラネニンジン属で、北海道と本州の中部地方以北に生える多年草です。 シラネニンジン(白根人参)は亜高山帯~高山帯の草地や湿原に生える高さ5~40ですが、イブキゼリモドキ(伊吹芹擬)は深山に生える無毛の多年草で、茎は直立して、枝は少なく、高さ30~100㎝になります。 しかし、シラネニンジンの茎葉が0~3個で小さいのですが、イブキゼリモドキ小葉は卵形で深く切れ込みますが、茎は葉もっと多く茎葉で区別でします。セリ科の植物は似ていて区別をする ...
タカネイブキボウフウ(高嶺伊吹防風)とイブキボウフウ(伊吹防風)の比較
タカネイブキボウフウ(高嶺伊吹防風)は、イブキボウフウ(伊吹防風)の高山型で、以前は品種だったようですが、現在は変種になっているようです。 イブキボウフウに比べて草丈が低いだけでなく、萼筒や分果の表面に毛が多く、小総苞片の数もイブキボウフウの5~6個に比べて10個内外と多く、花序の直径は、イブキボウフウは6cmほどに対して、タカネイブキボウフウは10cmほどになります。 タカネイブキボウフウ(高嶺伊吹防風)は、イブキボウフウ(伊吹防風)に比べて草丈は低いですが、華やかさがあります。 上のタカネイブキボウ ...
パンジー(Viola × wittrockiana)
パンジー(Viola × wittrockiana)は、ヨーロッパに分布する数種のスミレ類を掛け合わせてできた園芸植物です。 冬の寒い時期に、プランターや花壇に植えられているのを見かけます。公園などにも植えられていて冬の植物としてなくてはならない花のひとつになっています。 1年草なので、その年で終わりになりますが、零れ種から小さな可憐な花が毎年咲いてとっても可憐でした。 わが家のように、山野草がメーンの庭にはこの小さなスミレがとてもよく似合っていました。 上のパンジー(Viola × wittrocki ...
ミヤマスミレ(深山菫)、フジスミレ(藤菫)の特徴
ミヤマスミレ(深山菫)は、北海道、本州、四国、南千島の低山帯~亜高山帯の明るい林内や林縁に生えるミヤマスミレ類です。 地上茎は無く細長い根茎から花後に匐枝をだすのが特徴で、北海道、東北地方では低地から見られますが、本州中部では1000m以上に見られる深山のスミレです。 フジスミレ(藤菫)は、本州(栃木県、群馬県)と狭い範囲に生えているスミレで、丸みのある葉が特徴で、ヒナスミレとミヤマスミレの中間的な感じがします。 私が写したはフジスミレは白花でしたので、迷いましたが、葉の形などから、フジスミレとしました ...
マルバスミレの育て方|ヒゲケマルバスミレ、タカオスミレの比較
マルバスミレ(丸葉菫)、ヒゲケマルバスミレ(髭毛丸葉菫)、タカオスミレ(高尾菫)はミヤマスミレ類に属しています。 ヒゲケマルバスミレ(髭毛丸葉菫)は、マルバスミレ(丸葉菫)の品種で、側弁の基部に毛があります。とてもよく似ているので、側弁の基部に毛があるかかないかで区別します。 タカオスミレ(高尾菫)は、日陰スミレの品種で、東京の高尾山で見つかったようですが、高尾山以外でも見られるようで、私も高尾山でないところで写しました。 上のマルバスミレ(丸葉菫)は、2004年4月17日に仙人ヶ岳で撮影した花です。 ...
ナガバノスミレサイシン(長葉の菫細辛)、シロバナスミレサイシン(白花菫細辛)
ナガバノスミレサイシン(長葉の菫細辛)は、本州(関東地方以西)、四国、九州の太平洋側の山地林内に生え、太くて長い根を持つスミレサイシンの葉を細くしたようなスミレです。 そのスミレサイシンの白花品が、シロバナスミレサイシン(白花菫細辛)です。スミレサイシンの葉は先がつまんだように尖っています。 上のナガバノスミレサイシン(長葉の菫細辛)は、2003年4月19日に高尾山で撮影した花です。 ナガバノスミレサイシン(長葉の菫細辛)の特徴 ナガバノスミレサイシン(長葉の菫細辛) 2003年4月19日 撮影 高尾山 ...
ヒメスミレ(姫菫)、シロスミレ(白菫)の特徴
ヒメスミレ(姫菫)は、スミレに良く似た濃い紫色のスミレで、生育地は人家周辺に限られ道ばたなどでアスファルトの隙間から顔を出していることも多くなじみのあるスミレです。 シロスミレ(白菫)は、山地のやや湿った草原に生える、高さ10~15cmで、シロバナスミレ言われ、、スミレを白色にした感じなので、スミレの白花品やアリアケスミレと混同されやすいようです。 これらはミヤマスミレ類に分類され、その中でスミレの仲間とミヤマスミレの仲間に分けららますが、ヒメスミレ、シロスミレの他、スミレ、シロバナツクシコスミレ、アリア ...
シハイスミレ(紫背菫)とフモトスミレ(麓菫)の比較
シハイスミレ(紫背菫)は、紫背と書くように葉の裏が紫色を帯びるのが特徴のようですが、ヒナスミレやフモトスミレなども同じような特徴を持っているようです。 花の色はマキノスミレほど濃くないようですが、私が写した個体はとてもきれいな色合いのものと白に近いものでした。 葉の色も斑入りから斑入りに近いものまで、かなり変化に富んでいるようです。 フモトスミレ(麓菫)は日本全土の人家付近の藪や道ばたから山地まで、ごく普通に生えるスミレで、小さな白い花が可愛いいスミレですが、亜種のヒメミヤマスミレなどとよく似ているようで ...