ノハナショウブ(野花菖蒲)、キショウブ(黄菖蒲)の特徴
ノハナショウブ(野花菖蒲)は、日本全土で見られ、湿地や草地に群生する多年草で、山地の涼しいところで多くみられます。 キショウブ(黄菖蒲)は、ヨーロッパ原産で、日本全土の湿地に野生化しています。田畑が整備される前までは、用水路の土手などあらゆるところに生えていましたが、現在は私が知る限りでは見られるところが減っているようです。 ノハナショウブは山地の湿原などに多く自生していますが、中央基部に淡黄色の細い斑紋があることから見分けがつきます。 アヤメは、中央から爪部にかけて、黄色の網状の模様があります。カキツバ ...
アヤメ(菖蒲)、カキツバタ(杜若・燕子花)、シロバナカキツバタの見分け方
アヤメ(菖蒲)は、全国で見られ、やや乾いたところでも育てることが出来ます。 それに比べてカキツバタ(杜若・燕子花)は水のある場所、湿原や湿地でないと育ちません。 アヤメと花菖蒲は庭で育てたことがありますが、明るい日陰など乾燥しすぎない場所だったら、初心所でも簡単に育てることが出来ます。 アヤメは、中央から爪部にかけて、黄色の網状の模様があります。カキツバタ(杜若・燕子花)は中央基部に披針形の白色斑紋があり爪部はやや黄色いことで見分けがつきます。ハナショウブは中央基部に黄色い目の形の模様あります。 上のアヤ ...
ユリワサビ(百合山葵)とナズナ(薺)の花
ユリワサビ(百合山葵)は、本州、四国、九州の、山地谷沿いの湿り気のある礫地に生える多年草で、ワサビによく似ているが、根に小さなユリのような球根ができるのでユリワサビという名が付いたようです。 山地の谷沿いの岩の間に清楚な花を咲かせている、ユリワサビの花も、花と種はアブラナ科の特徴を持っています。 野に普通に見られるアブラナ科のナズナもまた花はとってもよく似ています。 上のユリワサビ(百合山葵)は、2007年3月10日に仙人ヶ岳で撮影した花です。 ユリワサビ(百合山葵)の特徴 ユリワサビ(百合山葵) 200 ...
ヤマガラシ(山芥子)、ハルザキヤマガラシ(春咲山芥子)の比較ーヤマガラシ属
ヤマガラシ(山芥子)は、北海道、本州の中部地方以北の、山地谷沿いの礫地や、湿った草原に生える高さ20~60㎝の多年草です。 ハルザキヤマガラシ(春咲山芥子)は、ヨーロッパ原で、明治に帰化した30~40㎝で、道端、野原、田畑の畦などに群生を作ることが多いようです。 見分けるのはかなり難しいようですが、花後の花柱がヤマガラシの方が短いようです。主観的になりますが、私が写した写真、ネットの写真を見比べるとハルザキヤマガラシは全体に柔らかいように感じました。 上のヤマガラシ(山芥子)は、2006年8月4日に月山で ...
ミヤマハタザオ(深山旗竿)、ヤマハタザオ(山旗竿)の比較ーハタザオ属
ミヤマハタザオ(深山旗竿)は、北海道、本州の中部地方以北、大峰山系、大山、四国の剣山の、低山帯~高山帯の砂礫地や岩場に生える5~30cm多年草です。 ヤマハタザオ(山旗竿)は、北海道、本州、四国、九州の、山野の草地や林縁に生え、高さ30~80㎝になるようで、自生地の違いや草丈の違いなどがあるようです。 その他、角果はミヤマハタザオが3~4cm、ヤマハタザオが2~6㎝に比べて短いことから区別できます。草丈は低く、角果が長いのが、ミヤマハタザオということになります。 上のミヤマハタザオ(深山旗竿)は、2004 ...
ハクセンナズナ(白癬薺)|月山頂上付近
ハクセンナズナ(白癬薺)は北海道、本州の月山、飯豊山、鬼怒沼山、中央・南アルプスの、高山帯の湿った砂礫地や草地に生える大型の多年草です。 月山の頂上小屋を見上げるようなところに変わった花が咲いていたので、写したのがハクセンナズナ(白癬薺)で初めて出会った花でした。 アブラナ科とは思えないような花ですが、よく見ると下から咲きあがり、種がナズナのように付くようです。 同じ科でもよく似ている花が多い中でも、ハクセンナズナのように一見同じ科とは見えない花があるのも興味深いと感じました。 上のハクセンナズナ(白癬薺 ...
コンロンソウ、マルバコンロンソウ、タネツケバナ、オオバタネツケバナの比較
タネツケバナ属のコンロンソウ、マルバコンロンソウ、タネツケバナ、オオバタネツケバナの写真と特徴を載せています。 何れも花と果実から区別するのは難しいと思いますが、葉の形からは区別できるようです。タネツケバナ、オオバタネツケバナは、頂小葉が側小葉よりかなり大きいことで違いが分かるような気がしました。 特に花は、アブラナ科独特の花で、一見区別が難しいようです。しかし分からないなりにも観察を続けていると、些細な違いから、わかってくることもあるのが不思議です。 上のコンロンソウ(崑崙草)は、2005年5月31日に ...
イベリス・センペルウィレンスの特徴
イベリス・センペルウィレンスはトキワナズナの名前で出回っていることがありますが、トキワナズナはヒナソウの別名のようです。 イベリス・センペルウィレンスは、群馬フラワーパークのロックガーデンに一面に咲いているのを初めて見ました。 調べてみると、北アフリカからヨーロッパ南部、西アジアの山地帯から亜高山帯の岩礫地に生えるということなので、桐生砂、硬質鹿沼土に軽石などの混合用土い苦土石灰か草木灰を施し、春と秋は日あたり、夏は半控えくらいで栽培すると育つのではないかと思いました。 上のイベリス・センペルウィレンスは ...
ウツギ(空木)、ヒメウツギ(姫空木)の比較
ウツギ(空木)は 昔から生垣や庭木として植栽する落葉低木で、なじみの深い懐かしい花です。 ヒメウツギ(姫空木)は見た目は小型のウツギで樹高は1mていどに収まり、ウツギに比べて葉っぱに生える毛は少ないのが特長です。ウツギほど大きくならず、場所をとらないのでよく植えられているようです。 ヨーロッパなどでヒメウツギを交配親にして園芸品種が作出されているようです。 上のウツギ(空木)は、2004年5月29日に日光植物園で撮影した花です。 ウツギ(空木)の特徴 和名 ウツギ(空木) 別名 ウノハ ...
イヌガラシ(犬芥子)、スカシタゴボウ(透し田牛蒡)の比較
イヌガラシ(犬芥子)、 スカシタゴボウ(透し田牛蒡)も、道ばたや草地に生える雑草に当たるのだろうが、とてもよく似ていて、どこでも見かけます。 イヌガラシは多年草であり、スカシタゴボウは越年草で、葉がどちらも羽状に裂けるが、スカシタゴボウの方が深く裂けるようです。 イヌガラシは、また基部は耳状に張り出しがスカシタゴボウより強く茎を抱かないが、スカシタゴボウは茎を抱くなどの違いがあるようなのでよく観察すればわかります。 上のイヌガラシ(犬芥子)は、2006年10月13日に三毳山東口で撮影した花です。 イヌガラ ...
ガクウツギ(額空木)、ノリウツギ(糊空木)を比較
ガクウツギ(額空木)は 関東以西の山地に広く分布するようですが、ノリウツギ(糊空木)は全国によくみられ、分布域が広いことから出会う機会の多い植物です。 ガクウツギは春に咲くことから優しそうな咲き方をするのに比べて、夏に咲くノリウツギはこんもりと豪華に咲きます。 どちらもアジサイの仲間ですが、ウツギと名前がついていることからウツギに似ているところもあるようです。ノリウツギには豪華な園芸品種も多くあるようです。 上のガクウツギ(額空木)は、2004年5月29日に日光植物園で撮影した花です。 ガクウツギ(額空木 ...
コアジサイ(小紫陽花)、タマアジサイ(玉紫陽花)、セイヨウアジサイ(西洋紫陽花)の特徴
コアジサイ(小紫陽花)とタマアジサイ(玉紫陽花)は、日本固有種で、山地で見かけることが多いアジサイです。コアジサイは装飾花がないことからすぐに分かりますが、タマアジサイは両面に毛が密生した楕円形または倒卵形の葉を持つことから、見分けるのが楽です。 それに比べて、園芸品種の多いヤマアジサイは、アマチャ等との見分けは簡単ではありません。セイヨウアジサイは一番多く栽培されていて、華やかな園芸品種です。 ヤマアジサイ、変種のエゾアジサイ、セイヨウアジサイの基本種のガクアジサイは別のページにあります。 上のコアジサ ...
斑入り五葉アケビの育て方|アケビ、ミツバアケビの特徴
アケビ(木通・通草)は、ミツバアケビ、アケビ、ゴヨウアケビに分けられるようです。三つ葉のアケビはミツバアケビで、五つ葉のアケビというのは通常単にアケビと言い、交雑種にゴヨウアケビがあるようです。 ミツバアケビ以前育てたことがあり、沢山の果実がなりましたが、食べたことがないので味は分かりませんでしたが、ミツバアケビの実の方が苦みが強いと聞いたことがあります。 食用にはしませんでしたが、割れた果実が風流でとても好きな蔓性の植物でした。棚にしておいたので、半日陰を好む植物を置くために下に栽培棚を作って日陰の好き ...
カワラマツバ(河原松葉)、キバナノカワラマツバ(黄花の河原松葉)とは
カワラマツバ(河原松葉)、キバナノカワラマツバ(黄花の河原松葉)は、アカネ科・ヤエムグラ属で、カワラマツバは、キバナノカワラマツバの白花品ということになります。 オククルマムグラ、クルマムグラ、キヌタソウと同じ仲間ですが、一見かなり違って見えますが、花の形がとてもよく似ています。 アカネ科の特徴である根はひげ状で、アカネのように赤くなるようです。 上のカワラマツバ(河原松葉)は、2004年7月24日に霧ヶ峰高原で撮影した花です。 カワラマツバ(河原松葉)の特徴 カワラマツバ(河原松葉) 2005年7月15 ...
オククルマムグラ(奥車葎)、クルマムグラ(車葎)、キヌタソウ(砧草)を比較
オククルマムグラ(奥車葎)、クルマムグラ(車葎)、キヌタソウ(砧草)は、アカネ科・ヤエムグラ属で、葉は輪生しており、かなり似ています。 オククルマムグラ(奥車葎)、クルマムグラ(車葎)は普通6枚輪生、キヌタソウ(砧草)は4枚輪生しています。 オククルマムグラは、茎や葉の裏面中脈に下向きの刺状毛ががあり、かなり毛深い感じがしますが、クルマムグラとキヌタソウには茎の稜上に刺はないことなどから区別ができます。 よく似た花にクルマバソウ属のクルマバソウ(車葉草)があります。 上のオククルマムグラ(奥車葎)は、20 ...
クルマバソウ(車葉草)とハシカグサ(麻疹草)ーアカネ科
クルマバソウ(車葉草)は、アカネ科・クルマバソウ属で、山地の林内に生える多年草ですが、私は礼文島で写しているので、かなり高い山で、涼しいところ衣生えているようです。 アカネ科・ヤエムグラ属のクルマムグラや、オククルマムグラなどによく似ているが、クルマバソウ(車葉草)は無毛であること、花冠が、漏斗形であることから区別ができます。 ハシカグサ(麻疹草)は、アカネ科・ハシカグサ属の、山野や道ばたの木陰に生える1年草で、暖地の山に生えるようです。白い小さな花を茎の先端や葉腋に付けますが、見逃してしまうくらい際だっ ...
アカネ科・ツル性のヘクソカズラ(屁糞蔓)とアカネ(茜)
ヘクソカズラ(屁糞蔓)は、アカネ科・ヘクソカズラ属で、全国の日当たりの良い藪や草地、土手などにごく普通に見られるつる性の多年草です。 アカネ科・アカネ属のアカネ(茜)は、本州、四国、九州の山野にごく普通に生える蔓性の多年草で、どちらも同じ科で、蔓性ですが、名前を聞くとヘクソカズラが可哀想になりますが、これは葉を揉んだ時の悪臭から来ているようです。 ヘクソカズラの花はとてもきれいですが、植物でも名前はその植物の第一印象になるのでちょっと可哀想です。それに比べてアカネは良い名前をもっていて出会う前から気になる ...
ペンタス(ペンタス属)、ルクリア・ピンセアナ(ルクリア属)、サンタンカ(サンタンカ属)アカネ科のの特徴
ペンタスは、アカネ科・ペンタス属、ルクリア・ピンセアナはアカネ科・ルクリア属、サンタンカはアカネ科・サンタンカ属とアカネ科の植物で、異なった属ですが、海外の温帯や熱帯の植物でアカネ科らしい雰囲気をもっています。 私は冬の植物園で写しましたが、冬の温度さえ確保できれば栽培が可能であり、鉢ものとして出回ってもいるようです。 花が美しいことから、育てやすい園芸品種も出ってきているようで楽しみな仲間です。 上のペンタスは、2004年12月17日に井頭公園(熱帯生態館)で撮影した花です。 ペンタスの特徴と育て方 ペ ...