アケボノシュスラン(曙繻子蘭)は、山地の林内に生える多年草で、地を這うようにして殖え秋に3~7個の淡紅紫色の花をやや偏ってつけます。
私が初めて自生の花を見たのは白色ですが、淡紅紫色が多いようです。長いこと図鑑を見ていたのですぐに分かりとても感動しました。三国山のシロバナアケボノシュスランの写真は下に載せています。
その後、道路工事により消える運命だったというものをいただいて、育てることが出来ています。
同じ仲間のミヤマウズラも様々な葉模様のものが栽培されているようで、我が家でも育てているものがあります。
上のアケボノシュスランは、自宅で2013年10月4日に撮影したものです。
スポンサーリンク
アケボノシュスラン(曙繻子蘭)の特徴と育て方
アケボノシュスラン 2014年10月1日 撮影 栽培品
和名 | アケボノシュスラン |
学名 | Goodyera foliosa var. laevis |
科名・属名 | ラン科 シュスラン属 |
分布 | 本州、四国、九州に生えるが個体は少ない |
花期 | 8月~10月 |
特徴 | 山地の林内に生える多年草。 茎の基部は地を這い、上部は斜上し、高さ5~10㎝。 葉は数個互生し、長さ2~4cm、ふちは波打つ。 茎頂に数個の淡紅色の花をややかたよってつけます。 萼片は狭卵形 で長さ約8㎜、側花弁、唇弁もほぼ同長。 側花弁の先端は萼片に少し合着する。唇弁の基部は少し膨らみます。 和名は花の色を朝の空にたとえたという。 |
育て方 | 用土は新鮮なミズゴケ、生きたミズゴケが良いが、または硬質赤玉土、桐生砂に山ゴケを混ぜた用土を使い、根を山ゴケかミズゴケで包むようにして、浅植えにします。 肥料は葉面肥料を生育中にたびたび施し、水のやりすぎで枯らすことが多いので多湿にならないようにして空中湿度を保つ。 直射日光を避けて涼しくし、ナメクジの食害に気を付けます。 植え替えは4月ごろ、株分けを兼て植え替えるが、長すぎる茎を2~3節ごとに切ってミズゴケに軽くさしておきます。 いただいた時は育てるのが難しいと思い、緊張しながら育てていましたが、育て方のコツを掴めば育てやすい山草でかなり殖えます。 |
三国山のシロバナアケボノシュスラン(白花曙繻子蘭)
シロバナアケボノシュスラン(白花曙繻子蘭) 2005年9月2日 撮影 三国山
アケボノシュスランは憧れだった
アケボノシュスラン 2015年10月15日 撮影 栽培品
山野草を育て始めて図鑑を見ることが多くなり、実際に見たことのない花も名前を憶えて憧れのような気持ちを持つものもかなり出てきます。
そんな一つがアケボノシュスランで、かなり前から写真と名前は知っている花でしたが、実際に出会ったのは10年ほど前に三国山で見た白花でした。
白いアケボノシュスランは写真でも見たことがありませんでしたが、すぐに名前がわかりました。
少し傷んできていましたが、感動して何枚も何枚も写真を写しました。
その後種子提供をしていた時に種を送ってあげた方から、この苗を送っていただきました。
道路工事をしているところに生えていたもので、消える運命のものを許可を得ていただいたのことでした。
そのような貴重なものをいただきましたが、育てられる自身もありませんでしたがとてもうれしく思いました。
2年ほどは花が咲かず、あまり殖えもしませんでしたが、3年目くらいに花が咲いた時は心が躍るくらいうれしかった記憶があります。
その後少しづつ殖えて花は毎年咲くようになっています。
家にいながらこのような素敵な花と出会える喜びをかみしめています。