アサギリソウ(朝霧草)は、北海道、本州中部以北、樺太、南千島の亜高山帯~高山帯の岩場や岩礫地に生える多年草です。
キク科 ヨモギ属の植物で、全体が銀白色の絹毛に覆われた葉が、マットになった姿はとても美しいです。
ヨモギ属の大雪山で写したシロサマニヨモギ(白様似蓬)、尾瀬で写したオオヨモギ(大蓬)、根本山のイヌヨモギ(犬蓬)の特徴を下に載せています。
上のアサギリソウ(朝霧草)は、自宅で2010年5月28日に撮影したた葉です。
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アサギリソウ(朝霧草)の特徴と育て方
アサギリソウ(朝霧草) 2003年9月18日 撮影 栽培品
和名 | アサギリソウ(朝霧草) |
学名 | Artemisia sericea var. schmidtiana |
科名・属名 | キク科 ヨモギ属 |
分布 | 北海道、本州中部以北、樺太、南千島 |
花期 | 8~10月 |
特徴 | 亜高山帯~高山帯の岩場や岩礫地に生える多年草。 全体が銀白色の絹毛に覆われます。頭花は直径3~4㎜、数個~10数個が細い円錐花序につきます。 高さ15~35cm。葉は2回3出または3出1回羽状に全裂し、終裂片は幅0.5~1㎜。 銀白色の絹毛に覆われきらきらと光に反射する葉が美しく、どちらかというと花よりも草姿や風情を楽しむ植物です。 |
育て方 | 大きめの素焼きの鉢を用い、用土は鉢底に、3分の1程ゴロ土を入れ、ミジンを抜いた軽石、桐生砂、日向砂、富士砂などの中から手に入る用土を適宜混合、硬質鹿沼土などを加えてマグァンプK を、根に触れないように入れて植え込みます。 ハイポネックス溶液を月に2回くらい与え、水は冬以外は1日1回、鉢底から流れ出るくらいやり、良く日に当て風通し良く育てます。 毎年秋に植え替え、常に新根を発生させることが必要で、半分以上古土や根をそぎ取り、根の周囲を新しい用土にして植え替えます。 丈夫な草なので、わが家はロックガーデン植えや寄せ植えに使っています。 長く育てて暑さになれたアサギリソウはとても丈夫です。伸びすぎた葉を根元から切ると新しく芽が出るので、梅雨のころに切り戻しています。 |
シロサマニヨモギ(白様似蓬)の特徴
シロサマニヨモギ(白様似蓬) 2005年7月14日 撮影 大雪山系黒岳
和名 | シロサマニヨモギ(白様似蓬) |
学名 | Artemisia arctica var. villosa |
科名・属名 | キク科 ヨモギ属 |
分布 | 北海道。サハリン |
花期 | 7月下旬~9月 |
特徴 | 高さ20~50cmの高山帯の砂礫地や乾いた草地に生える多年草。 茎は分枝せず、茎葉は多数、上部の葉ほど小さい。 葉は2~3回羽状に深く切れ込み、終裂片幅は2~3㎜。 頭花は直径7~10㎜、総状に多数つく。頭花の柄は下部のもので長さ2~5㎜。総苞は半球形で長さ約4㎜。 全体に白色の絹毛を密生し、花時にも毛は落ちない。 全体の形や頭花の大きさなどはサマニヨモギと変わらない。 |
オオヨモギ(大蓬)の特徴
オオヨモギ(大蓬) 2005年8月11日 撮影 尾瀬
和名 | オオヨモギ(大蓬) |
別名 | ヤマヨモギ |
学名 | Artemisia montana |
科名・属名 | キク科 ヨモギ属 |
分布 | 北海道、本州(近畿地方以北) |
花期 | 8~9月 |
特徴 | 山地、特に北地の山地に多い大型の多年草。 茎は多数枝分かれし、高さ1.5~2mになる。葉は茎の中部で長さ18㎝、幅8㎝ほど、羽状に中~深裂します。 頭花は小さく、やや横に広がった円錐花序につきます。 ヨモギに似るが、大型で高いところに生え、葉柄に仮託葉がない事で区別されます。 |
イヌヨモギ(犬蓬)の特徴
イヌヨモギ(犬蓬) 2004年11月11日 撮影 根本山
和名 | イヌヨモギ(犬蓬) |
学名 | Artemisia keiskeana |
科名・属名 | キク科 ヨモギ属 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
花期 | 8~9月 |
特徴 | やや乾いた丘陵に生える高さ30~80cmの多年草。 花をつけない茎は低く、先端にロゼット状に葉をつけます。ロゼット状の葉は長さ3~10cm、幅1.5~4cmの広いさじ形で、ふちには大きな鋸歯があります。 花茎の下部の葉は花期には枯れます。茎葉は長さ4.5~8.5cmの倒卵形~さじ形で、ふちには大きな鋸歯があります。 頭花は直径約3㎜の球形で下向きに咲きます。 |
アサギリソウ(朝霧草)まとめ
アサギリソウは、高山植物ですがとても育てやすく、ロックガーデン植えにしていますが、数年に一度の植え替えで元気に育っています。
梅雨の頃に葉を切り詰めるともう一度きれいな葉が出て、真夏の暑さにも負けず銀白色のマットを広げてくれます。切り詰めると花は咲きません。