ムラサキセンブリ(紫千振)は、本州(関東地方以西)、四国、九州の海岸からススキ草原などに生えます。特に蛇紋岩地域によく生育するということです。
わが家のムラサキセンブリは、和歌山県の春ちゃんに種をいただいて殖やしたものですが、1年草で、越年草や2年草になることはありません。
しかし、他の自生地の種は、越年草や2年草ということで驚いています。これは育てているから分かったことですが、我が家はどんなに小さな苗でもその年に花が咲くか、咲かなくても次の年まで生きていることはありません。
上のムラサキセンブリ(紫千振)は、自宅で2015年11月4日に撮影した花です。
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ムラサキセンブリ(紫千振)の特徴と育て方
ムラサキセンブリ(紫千振) 2015年11月4日 撮影 栽培品
和名 | ムラサキセンブリ(紫千振) |
学名 | Swertia pseudochinensis |
科名・属名 | リンドウ科 センブリ属 |
分布 | 本州(関東地方以西)、四国、九州 |
花期 | 10~11月 |
特徴 | センブリに似るが茎は太く暗紫色を帯び、高さ30~70㎝になる1年草。 葉は長さ2~4㎝の線状披針形、花はやや大きく、紫色。 苦味はあるが薬用にはされない。 |
育て方 | 細粒の鹿沼土を洗い、水を切って小さなガラス瓶に入れて、その中に種を入れて振って、窓越しなどの明るいところに置き、発芽を確認したら、播き床に播き床に播きます。 播き方が、Wako山野草ブログにあるが、時期は3月ごろで、用土は水が多すぎるようでした。 播き床は桐生砂、赤玉土、日光砂。硬質鹿沼土などの水はけのよい用土に播きます。鉢でも、庭でも良いと思いますがどちらにも播いた方が成功する確率は高くなると思います。 日当たりを好みますが、夏の強い日差しは苦手なので半日陰で育てますが、風通しのよう明るいところを好むようです。 1年草なので、その年の秋までに大きく育てる必要があるので、鉢植えの場合も地植えの場合も底にマグァンプK などの緩行性肥料を少量入れて置きます。 1ヶ月に2~3回水肥を水代わりにやり、水は鉢の表土が乾いたらたっぷりやります。 種を播いて10年になり今ではこぼれタネから増え続けています。零れ種からもたくさん出ますが、保険のために種は播き続けています。 その年によって種が多く芽生えるところが異なりますが、2015年の秋は見事に咲きました。 |
ムラサキセンブリのタネの播き方
根が出たのを拡大した写真。水分が多すぎたようです。
密封できるビニール袋や小さなビン(これはアリナミンが入っていた小瓶)に小粒の湿らせた鹿沼、赤玉土を入れ、種を入れて密封して明るいところにおいて置くという方法を教えていただき、そのように播きました。
上記のように小さな根を確認したら、鉢や庭などの播き床に用土ごと播きます。
3月10日ごろに播き、日当たりの軒下などで管理し、根が出ているのを確認して播き床に播きます。下の写真が播き床から芽生えたものです。
腰水で撒く方法もあるようですが、我が家はたくさん芽生えさせて、庭にも播いていますが、現在は零れ種でも生えます。しかし、連作を嫌うのか、違った場所に群生を作ります。
播き床で芽を出したムラサキセンブリ。用土は小粒で、拡大していますのでとても小さな芽です。
ムラサキセンブリ(紫千振)まとめ
ムラサキセンブリ(紫千振) 2005年12月10日 撮影 栽培品
ムラサキセンブリ(紫千振) 2006年11月12日 撮影 栽培品
センブリの栽培は難しいのですが、我が家はムラサキセンブリだけが栽培出来ています。
庭になじんでくれるまでが大変でしたが、なじんでくれれば、砂利を敷いた通路にまで芽生えてきました。むしろ柔らかな用土よりは細かな砂利の中やロックガーデンの縁などに芽生えたものが大きく育ちます。
その様子を見ると、やはり野生植物で、好きなところに芽生えて生き残ろうとすることがよくわかります。植物を育てるということは植物に聞きながら栽培するほかはないことを教えられます。