ツルボ(蔓穂)は日本全土に自生するユリ科 ツルボ属の植物で、私は種から育てましたが、2年くらいで開花しました。
あまり栽培されることのない植物ですが、淡紅紫色の花を総状に多数つけ、群生するととても可憐です。
わが家は最初から地植えですが、葉と花が別々に出て、秋に気が付くと可憐な花が咲いていますが、葉だけが成長している時期はかなり殖えているのを感じます。
上のツルボ(蔓穂)は、自宅で2004年9月7日に撮影したものです。
下に仲間のシラーについても書いています。
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ツルボ(蔓穂)の特徴と育て方
ツルボ(蔓穂) 2006年9月23日 撮影 栽培品
和名 | ツルボ(蔓穂) |
別名 | サンダイガサ |
学名 | Scilla scilloides, Barnardia japonica |
科名・属名 | キジカクシ科 ツルボ属 |
分布 | 日本全土 |
花期 | 8~9月 |
特徴 | 山野の日当たりのよいところに生える多年草。 鱗形は卵球形で黒褐色の外皮に包まれ、ネギのような匂いがします。 葉は2個根生し、長さ15~25cmの扁平な線形。 花茎は高さ20~40cmになり、淡紅紫色の花を総状に多数つけます。花の頃に根生葉のあるものとないものがあります。 一輪ずつの花は6~7mmと小さくて1株だけでは寂しいですが、群生している場所では非常に可憐に見えます。まれに白い花を咲かせるものがあり、それはシロバナツルボと呼ばれます。 葉が細長く、先端が刺状に尖っている状態を動物の爪にたとえたという。 |
育て方 | 植え替えは3~4月又は花後。植え付ける際にマグァンプK などの緩行性肥料を混ぜ込んでき、花後に追肥としてリン酸、カリ成分が多めの化成肥料を少し施します。 葉が出ている生育期間中はよく日に当てて育てます。 基本的に夏の間は葉が枯れて球根の状態で休眠するので日に当てる必要はありません。 やや乾燥気味の環境を好むので、水は土の表面が乾いてから与えます。花後に葉先から黄色く枯れてきたら水やりの回数を減らして、休眠中の夏~秋は断水します。 水はけのよい土が適しています。赤玉土に腐葉土と軽石混ぜた土を用います。地植えの場合、土質を選ばずによく育ちますが腐葉土を混ぜ、アルカリ気味の用土を好むので苦土石灰を混ぜ込んでおきます。 |
仙人ヶ岳と日光植物園のツルボ(蔓穂)
ツルボ(蔓穂) 2005年9月13日 撮影 仙人ヶ岳
ツルボ(蔓穂) 2004年8月22日 撮影 日光植物園
シロバナツルボ(白花蔓穂)の特徴
シロバナツルボ(白花蔓穂) 2004年8月22日 撮影 日光植物園
和名 | シロバナツルボ(白花蔓穂) |
学名 | Scilla scilloides form. albiflora |
科名・属名 | ユリ科 ツルボ属 |
分布 | 日本全土 |
花期 | 8~9月 |
ツルボ(蔓穂)まとめ
ツルボ(蔓穂) 2014年9月17日 撮影 栽培品
ツルボは育てている方の少ない野草ですが、種を播けば2年くらいで開花する可憐な植物です。地植えにすれば手入れなしで秋に花を見ることが出来るのが嬉しい植物です。
夏には葉が枯れてしまうので、植えてあるのを忘れてしまう頃に花が咲いてくれた時はうれしいものです。
シラーの特徴
シラー 2003年5月3日 撮影 花之江の郷
和名 | シラー |
別名 | サンダイガサ |
学名 | Scilla |
科名・属名 | キジカクシ科 ツルボ属(シラー属) |
分布 | 欧州、アフリカ、アジア |
花期 | 4~5月 |
特徴 | 高さ10~40cm。 ユーラシア大陸、南アフリカ、熱帯アフリカに100種以上の原種があり、開花期や休眠などの特性は種によって異なります。 日本のツルボもシラーの仲間です。 ほとんどの種が10月ごろに発芽し、春に開花したあと、梅雨時期に地上部が枯れて休眠に入ります。種類によりますが、毎年掘り上げないでも数年は放任でよく咲きます。 日当たりと水はけのよい場所が適していますが、夏に掘りあげない時は半日陰になる場所が良いようです。 水はけのよい、少しアルカリ性の用土を好むので、庭植えには腐葉土などを混ぜ、苦土石灰、緩効性化成肥料を混ぜて植えます。成長期には液体肥料もしくは固形肥料を施します。 9月中旬から11月上旬に植えつけます。 |