エイザンスミレ(叡山菫)は播種苗をいただいたものですが、春に花芽が出てきて花が咲くのを見て優しい色合いに感動しました。スミレが好きでスミレを栽培している人、スミレばかりを撮影している人の気持ちが分かるような気がします。
わたしも、子供のころからスミレの花が大好きでしたが、あまり育てたいとは思いませんでした。スミレは野にある花というのが気持ちの上で大きかったようです。
そのような私が、偶然いただいて育てたスミレがありますが、庭に残っているもの、消えてしまったものなど様々です。
エイザンスミレは日本の複葉性スミレとして有名です。他に複葉性のスミレは庭に消えずに生えるヒゴスミレ、園芸品種のベニバナナンザンスミレを育てました。
エイザンスミレの白花品、シロバナエゾスミレの写真を下に載せています。
上のエイザンスミレ(叡山菫)は、自宅で2007年4月13日に撮影したものです。
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エイザンスミレ(叡山菫)の特徴と育て方
和名 | エイザンスミレ(叡山菫) |
別名 | エゾスミレ |
学名 | Viola eizanensis |
科名・属名 | スミレ科 スミレ属 |
分布 | 本州、四国、九州。日本特産 |
花期 | 4~5月 |
特徴 | 丈は5~15㎝。 葉の裂け方は深く3裂するのが基本で、それがさらに裂けて一見5小葉に見えるものもあります。 花期の葉は長さ5~9㎝。花のあとは10~15㎝と見違えるほど大きくなり裂片も広くなって普通完全に3裂します。 花は直径2~2.8cm、淡紅紫色が普通だが紅色の強いもの、紅色のすじが入るもの白に近いものと変化があります。花弁のふちが波打っているものが多い。 側弁の基部は有毛。萼弁は細長く、付属体の切れ込みが目立つ。花は香りの良いものが多い。 和名は比叡山に咲くスミレの意味です。山地の木陰に咲き、葉の形に特徴があります。 |
育て方 | 鉢底に礫を敷き、微塵を抜いた山砂に鹿沼土や赤玉土を2~3割混ぜた用土に植え込み、株のまわりにマグアンプKの中、大粒を4~5粒ほど元肥として埋め込み、薄い液肥をときどき施します。 水は春と秋は毎朝1回、夏はさらに夕方にやり、冬は用土が乾き過ぎない程度にやり、よく日に当てますが夏は涼しい木陰で管理します。 水やりは、生育期は用土の表面が乾いたらたっぷり与え、休眠期(冬季)は、成長が止まるので、控え目に与え、木陰の涼しい場所で管理します。 病害虫は、アブラムシが発生す場合があるので、市販の薬剤で駆除します。 予防法としては葉水を1日に1回から2回程度行うと効果的です。 |
仙人ヶ岳、高尾山のエイザンスミレ(叡山菫)
エイザンスミレ(叡山菫) 2006年4月4日 撮影 仙人ヶ岳
エイザンスミレ(叡山菫) 2004年4月17日 撮影 仙人ヶ岳
エイザンスミレ(叡山菫) 2003年4月19日 撮影 高尾山
エイザンスミレは花は間違いなくスミレの花ですが、葉がスミレらしからぬ形をしていたので、最初はとても珍しく思いましたが、その特徴からエイザンスミレだということは始めて見た時からわかりました。
スミレの図鑑を見ていたこと、長年ヒゴスミレを育てていたことから、すぐにわかったのですが、関東地方でも山間で出会うことのできるスミレで、たくさんのスミレが咲いていて、名前が分からないスミレばかりの時も、エイザンスミレに出会うと安心したものです。
今でもスミレは名前を調べるのが苦手ですが、花の写真を写すために山登りをしてもほとんどが分からないスミレばかりで、タチツボスミレとエイザンスミレばかりに引き付けられるという時期もありました。
高山性のスミレは特徴があるので、比較的わかりやすいのですが、野のスミレの多様性はその道に入ったら飽きない魅力を感じさせてくれそうでした。
シロバナエゾスミレ(白花蝦夷菫)の特徴
エイザンスミレ(叡山菫) 2006年4月4日 撮影 仙人ヶ岳
エイザンスミレ(叡山菫) 2005年4月15日 撮影 星野自然村
和名 | シロバナエゾスミレ(白花蝦夷菫) |
別名 | エゾスミレ |
学名 | Viola eizanensis f.candida |
科名・属名 | スミレ科 スミレ属 |
分布 | 本州、四国、九州。日本特産 |
花期 | 4~5月 |
特徴 | 白花品をシロバナエゾスミレ(白花蝦夷菫)といいます。 |
エイザンスミレ(叡山菫) 2007年4月4日 撮影 仙人ヶ岳
エイザンスミレ(叡山菫) 2006年4月4日 撮影 仙人ヶ岳
エイザンスミレ(叡山菫) 2003年4月19日 撮影 高尾山