ハンショウヅル(半鐘蔓)は、センニンソウ属で、クレマチスの仲間です。日本に自生している仲間も多いようで、クレマチスの園芸品種の主な原種であるカザグルマなども代表的なものです。
栽培品のハンショウヅル(半鐘蔓)は、挿し木をしたものをいただいて30年くらいになり、梅の木に絡ませて育てたところかなり太くなり沢山の半鐘のような花が下がるようになりました。
蔵王芝草平にいった時、偶然にハンショウヅルの葉によく似た葉のミヤマハンショウヅル(深山半鐘蔓)に出会い感動しました。
花弁状の萼弁が大きく開いていたことから、花がとても大きく見えて魅力的でした。
また、花がよく似ていて、淡紫色の狭鐘形の花が素敵なセンニンソウ属のクサボタン(草牡丹)も載せています。クサボタン(草牡丹)は蔓性ではありませんが、種が同じように仙人の髭のようになります。
上のハンショウヅル(半鐘蔓)は、自宅で2007年5月16日に撮影したものです。
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ハンショウヅル(半鐘蔓)の特徴と育て方
ハンショウヅル(半鐘蔓) 2005年5月18日 撮影 栽培品(挿し芽から)
和名 ハンショウヅル(半鐘蔓) 学名 Clematis japonica 科名・属名 キンポウゲ科 センニンソウ属 分布 本州、四国、九州 花期 6~7月 特徴 林の縁などに生える蔓性低木。
茎は暗褐色を帯びます。
葉は対生し、3出複葉。小葉は長さ3~8㎝の倒卵形で上部に鋸歯があります。
葉腋から長い柄をだし、下向きに暗紅紫色の鐘形の花を1個開く。花弁はなく、萼弁は4個で長さ2.5~3cm。
花柱は花後伸長し、長毛が密生します。
花の形が火事を知らせる半鐘に似ていることから半鐘蔓の名があります。
育て方 硬質鹿沼土、軽石などの混合用などで、中深鉢に植えつけます。
肥料を好むので、春、秋に置き肥します。アルカリ性用土を好むので、草木灰汁を施すと盛夏も落葉せず葉の緑色がいっそう暗色になります。
水は普通に施し、春から梅雨まで日なた、以後は半日陰で管理します。
細いツルは越年すると木質化し、風で折れやすく、手でふれても傷むので、常時支柱を添えます。
私の所では地植えにし、梅の木に絡ませて自然栽培しているが、春には可憐な花が下がり元気に育っています。
アルカリ性用土を好むので、コンクリート塀の近くに植えてあるのが良いのかもしれません。
ハンショウヅル(半鐘蔓)のまとめ
2度目に植えたハンショウヅル(半鐘蔓) 2022年5月8日 撮影 栽培品(挿し芽から)
梅の木に絡ませていたハンショウヅル(半鐘蔓)は年々大きくなり、沢山の花が下がるようになってとても見事でした。
30年近くも育てていたので、枯れることはないだろうと挿し芽もしていませんでした。
それが突然枯れてしまい、春に芽が出てきませんでした。梅の木に絡んだ蔓は太くかなり長くなっていましたが、根元から枯れたようで、期待していましたが緑の葉はどこからも出てきませんでした。
たぶん根元に虫でも入ったのでしょうが、地表近くには虫が入った後はなく、原因は不明でした。それから2年、根元を掘らないで根元から芽が出てくるのを待ちましたが出てきませんでした。
時々このように悲しいことがありますが生き物を育てているということは、そのようなことなのだと諦めざるを得ません。
現在は挿し芽苗を育てていて花が見られるようになっています。
ハンショウヅル(半鐘蔓) 2006年5月17日 撮影 栽培品(挿し芽から)
ハンショウヅル(半鐘蔓)にも個体差があるようで再度植えた花は前の花よりも少し大きな感じがします。
どちらも挿し芽苗を戴いたので、自生地が異なっているのかもしれません。
蔵王芝草平で、出会ったミヤマハンショウヅル(深山半鐘蔓)の特徴
ミヤマハンショウヅル(深山半鐘蔓) 2003年6月21日 撮影 蔵王芝草平
和名 ミヤマハンショウヅル(深山半鐘蔓) 学名 Clematis alpina ssp. ochotensis 科名・属名 キンポウゲ科 センニンソウ属 分布 北海道、本州(中部地方以北)。日本固有 花期 6~8月上旬 特徴 花径2.5~3cm、萼弁は4個、枝先に1個下向きに咲く。
葉は2回3出複葉、枝に無花枝と有花枝があります。
亜高山帯~高山帯の林縁や礫地の茂みに生える蔓性低木で、長さ30~100cmになります。
【山野草】深山ハンショウヅルposted with カエレバ
ハンショウヅル(半鐘蔓)の育て方|ミヤマハンショウヅル(深山半鐘蔓)