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広告 春の花・山野草の育て方

クワガタソウ(鍬形草)の育て方|仲間のエゾヒメクワガタ、ヒメクワガタ、グンバイヅルの特徴

クワガタソウ

クワガタソウ(鍬形草)は林中に生える多年草で高さ10~20㎝と小型の野草です。キクバクワガタより葉は大きく、山林にふさわしい姿をした野草です。

10年以上育てていますが、小さな苗なので零れ種からも殖えて好きなところに生えて、手入れの要らない野草です。

同じ仲間で、大雪山系黒岳と礼文島で写したエゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)、月山で写したヒメクワガタ(姫鍬形)、池の平湿原で写したグンバイヅル(軍配蔓)も載せています。

上のクワガタソウ(鍬形草)は自宅で2008年5月3日に撮影したものです。

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クワガタソウ(鍬形草)の特徴と育て方

クワガタソウ

クワガタソウ(鍬形草) 2006年5月7日 撮影 栽培品

クワガタソウ

クワガタソウ(鍬形草)果実 2006年6月2日 撮影 栽培品

   
和名クワガタソウ(鍬形草)
学名Veronica miqueliana
科名・属名ゴマノハグサ科 クワガタソウ属
分布東北地方南部~関東、中部地方、紀伊半島
花期5月~6月
特徴

林中に生える多年草。高さ10~20㎝。

葉は対生し、上部のものは大きく、長さ1~5㎝の卵形で先はやや尖り、基部は楔形で長さ0.5~2㎝の柄となります。

上部の葉腋から花序を出し1~5個の花をつけます。

花冠は淡紅紫色で紅紫色の条があり皿状に広く開き、直径8~13㎜。蒴果は扁平な3角状扇形。

育て方

中深鉢に硬質赤玉土に硬質鹿沼土の混合に軽石か桐生砂などを少量入れて春に植えます。

その時、根に触れないように、マグアンプK 中粒を元肥として入れます。

春は、日当たりで育てるが、梅雨以降は風通しの良い半日陰で管理します。

真夏と冬を除いて1ヶ月に2~3回薄い液肥を水代わりにやり、定期的に病気・害虫から守るために薬剤散布をします。

増殖は株分け、実生、挿し木、根伏せなどが出来ます。

排水がよく乾燥しにくい場所ですと零れ種からも殖えるので、地植えで管理なしで育てることもできます。

しかし、蔓延るというほどの増え方はしないので、気に入った場所でないと殖えないかもしれません。

尚仁沢遊歩道のクワガタソウ(鍬形草)

クワガタソウ(鍬形草)

クワガタソウ(鍬形草) 2006年5月22日 撮影 尚仁沢遊歩道

クワガタソウ(鍬形草)

クワガタソウ(鍬形草) 2006年5月22日 撮影 尚仁沢遊歩道

クワガタソウ(鍬形草)まとめ

クワガタソウ(鍬形草)

クワガタソウ(鍬形草) 2006年6月29日 撮影 栽培品

野草という名にふさわしく可憐な花が咲くクワガタソウで、高山性のキクバクワガタとはかなり雰囲気が異なっています。可憐な花が数輪咲きますが、長く咲くこともなく、とてもはかない感じで咲く花が、人の心を引き付けるようです。

わが家では零れ種からたくさん殖えているのですが、その苗を欲しい方に差し上げるととても喜ばれます。

大雪山系黒岳と礼文島のエゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)の特徴

エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)

エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形) 2005年7月15日 撮影 大雪山系黒岳

エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)

エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)2006年7月4日 撮影 礼文島

エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)

エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)2006年7月4日 撮影 礼文島

   
和名エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)
別名ハクトウクワガタ
学名Veronica stelleri var.longistyla
科名・属名ゴマノハグサ科 クワガタソウ属
分布北海道、南千島、サハリン、北朝鮮白頭山
花期7~8月
特徴

高山帯の砂礫地や草地に生える多年草で、高さ7~20㎝。

葉は長さ1.5~3cm、両面とも毛が多い。

花は直径約1cm、花柱は長さ5~7㎜。

月山のヒメクワガタ(姫鍬形)の特徴

ヒメクワガタ(姫鍬形)

ヒメクワガタ(姫鍬形) 2006年8月3日 撮影 月山


ヒメクワガタ(姫鍬形)

ヒメクワガタ(姫鍬形) 2006年8月3日 撮影 月山


   
和名ヒメクワガタ(姫鍬形)
学名Veronica nipponica
科名・属名ゴマノハグサ科 クワガタソウ属
分布本州(鳥海山、月山、飯豊山、吾妻山、北アルプス中北部、白山)。 日本固有
花期7~8月
特徴

高山帯の礫地や乾いた草地に生える多年草。高さ15~18㎝。

茎葉はほぼ楕円形で長さ1~2㎝。葉に柄がなく、鋸歯は低い。

花は直径約5~7㎜、花序には軟毛が密生します。

萼裂片は細長く果実とともに軟毛があり、果実は平たく、先はへこむ。

池の平湿原のグンバイヅル(軍配蔓)の特徴

グンバイヅル(軍配蔓)

グンバイヅル(軍配蔓) 2004年7月18日 撮影 池の平湿原

   
和名グンバイヅル(軍配蔓)
学名Veronica onoei
科名・属名ゴマノハグサ科 クワガタソウ属
分布本州(中部地方)
花期7~8月
特徴

山地の日当たりの良い礫地に生える多年草。

茎は長く地上を這ってのび、節から根を下ろして広がります。

葉は対生し、短い柄があり円形または卵円形で先はまるく、長さ1.5~3㎝、細かい鋸歯があり、質はやや厚く、表面にはつやがあります。

葉腋から長さ6~13㎝の花序を直立し、多数の花をつけます。花冠は漏斗状鐘形で直径8㎜、深く4裂します。

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山野草栽培の基本と注意点

上の栽培法は、関東地方の狭い住宅地で夜間もエアコンの熱風が出ているような場所で栽培している、わが家を基準にしています。

高山植物や、山野草を育てるにはかなり過酷な場所で、工夫しながら育てています。

猛暑日が増えてきてからは厳しくなった面もありますが、植物が私たちの愛情にこたえてくれるように慣れてきているものも多くなっています。

鉢植えの場合、すべてに書くことが出来ませんでしたが、鉢底には軽石などのゴロ石を入れて水はけを良くしていますし、植物によっては溶岩の砕いたものを入れています。

鉢は山野草鉢のように水はけのよいものを用いています。

病気になりやすいものもあるので、用土は新しいものを使い、微塵を抜いて、湿らせてから使った方が良いとは思っています。

高山植物、それに準ずるものは毎年植え替えています。

私は宮城県の住宅地でも高山植物を育てたことがありますが、それほど気を遣わなくても、此処では育たないものも殖えすぎるくらいに育っていましたので、もっと楽に育てられるところの方が多いと思っています。

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