シラネアオイ(白根葵)は、北海道から本州中部以北の深山や亜高山、高山帯下部の林縁に生える多年草で、東北の山に登ると登山道で何度も出会ったことがあります。
疲れたころに低木の陰に大きな薄紫の花が、励ましてくれるように咲いていました。下に山で出会ったシラネアオイの写真を載せています。
とてもなじみのある花で、40年近くも育てていますが、関東地方では、風で葉が傷んだり、葉が灼けてしまうことがありましたが、少しずつ環境に慣れ始めています。
上のシラネアオイ(白根葵)は自宅で2012年4月13日に撮影した花です。
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シラネアオイ(白根葵)の特徴と育て方
シラネアオイ(白根葵) 2007年4月11日 撮影 栽培品
和名 | シラネアオイ(白根葵) |
学名 | Glaucidium palmatum |
科名・属名 | キンポウゲ科 シラネアオイ属 |
分布 | 北海道、本州(中部地方以北) |
花期 | 4~5月 |
特徴 | 北海道から本州中部以北の深山や亜高山、高山帯下部の林縁に生える多年草。1科1属1種。 高さは花期には20cm、花後は60cmほどになります。 茎葉は下部の2個は長い柄があり、腎円形で長さ幅とも約20cm、掌状に7から11裂し、裂片の先は尖ります。 花は直径5~10cm、花弁状の萼片は広卵形で4個、淡紫色、時に白色。 果実は方形の袋状、内側で合着します。 花が咲く株は2枚の葉で花芽を抱えて芽生えてきます。花が咲かない葉は1枚で芽生えます |
育て方 | 大き目の焼き締めの深鉢を使い底にゴロ石を入れて桐生砂、軽石を少量、硬質鹿沼土、普通の鹿沼土、赤玉土の混合用土を使い植えます。山野草培養土でも良いようです。 植えるときに、根に触れないように、 マグアンプK 中粒などの緩行性肥料を入れます。 植え替えは9月下旬~10月頃に行い、大株で株分けができるようだったら株分けをします。 成長期は置き肥をして、1ヶ月に2~3回薄い液肥を水代わりにやり、定期的に病気・害虫から守るために薬剤散布をします。 置き場所は春はあまり強くない日光下、日差しが強くなるころから遮光をします。夏は葉やけをしない程度の50%~70%の遮光をします。 わが家は種から育てましたが、花が咲くまでに5年かかりました。ある程度育った苗を庭に植えたために花が遅かったのかもしれません。 庭は木陰の明るい日陰に30㎝以上掘り、瓦かけやゴロ石などを入れて、桐生砂、軽石、硬質鹿沼土、赤玉土に腐葉土を混ぜて植込みました。 株が少しづつ殖えてきて、草丈も葉も大きくなってきたので、このまま居ついてくれることを願っています。 宮城県の庭植は毎年種ができて、零しておくと芽生えましたが、関東地方の住宅地では種ができるまでにはなっていません。もう少し遮光をして涼しく育てたいと思っています。 |
日光白根山、栗駒、公園のシラネアオイ(白根葵)
2007年6月19日撮影 丸山高原からロープウェイ頂上駅のシラネアオイの花壇
2007年6月19日撮影 丸山高原からロープウェイ頂上駅のシラネアオイの花壇
2007年6月19日撮影 丸山高原からロープウェイ頂上駅付近の自生のシラネアオイ
上の写真はシラネアオイが咲く山として有名な奥日光の白根山で写したものです。群馬県側の丸山高原からロープウェイで登りましたが、頂上駅にはロックガーデンのシラネアオイの群生が出迎えてくれ、まだ雪の残った山道からは自生のシラネアオイがぽつぽつ咲いているのに出会うことができました。
若いころに奥日光の湯元から白根山に登ったことがありますが、登山道はガレ場で落石を注意しながら登らなければなりませんでしたが、シラネアオイと出会うことができなかったので、憧れのシラネアオイと出会うことができ念願がかないました。
シラネアオイ 栗駒山
上の写真は宮城県の栗駒の登山道で見かけたシラネアオイを写したもので、40年近く前のものですが、その後も八幡平や鳥海山の中腹などの笹などの間の同じような場所で何度も出会いましたが、その頃は写真を写していなかったのでこの写真が唯一のものになります。
2005年4月15日 撮影 星野自然村
2007年4月22日 撮影 群馬フラワーパーク
上記はいずれも植栽されたもので、いろいろなところで出会うことができるのは、シラネアオイの花の人気の所以だと思われます。
シロバナシラネアオイ 2003年12月8日 撮影 井頭公園(高山植物館)
シラネアオイ(白根葵)まとめ
シラネアオイ(白根葵) 2007年4月11日 撮影 栽培品
シラネアオイ(白根葵) 2006年4月13日 撮影 栽培品
シラネアオイは高山植物の中でも知名度が高く、人気のある植物ですが、高温多湿に弱いために暑い地方では水はけよく、暑さ対策をして栽培しなければなりません。
私は種から育てたシラネアオイを栽培していますが、種から育てることによって、育った環境に順応してくれるのではないかと思っています。
大株になるまで大切に育てたいと思っています。