ウサギギク(兎菊)は、本州中部以北・北海道・千島列島・アリューシャン列島の亜高山帯から高山帯に分布、草原地帯に生育する、キク科 ウサギギク属の植物です。
自生する範囲も数も多いので登山で見ることが多いのは、大き目の黄色い花なので目立つことからかもしれません。
若いころから、夏山登山が趣味であったために、ウサギギクには思い入れがあり、種が入手できたことから育てることが出来ました。発芽までの記録はこちらに書いてあります。
種から元気に育って、翌年には開花、その種からも発芽して開花したウサギギクですが、関東地方の猛暑と熱帯夜が続いた時に枯れてしまいました。
上のウサギギク(兎菊)は自宅で2006年5月12日に撮影した前年に播種した苗からの花です。
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ウサギギク(兎菊)の特徴と育て方
ウサギギク(兎菊) 2006年5月10日 撮影 栽培品(種から)
和名 | ウサギギク(兎菊) |
別名 | キングルマ |
学名 | Arnica unalaschkensis var. tschonoskyi |
科名・属名 | キク科 ウサギギク属 |
分布 | 北海道(利尻山、大雪山系、日高山地、定山渓、狩場山)本州(八甲田山、八幡平、烏帽子岳、岩手山、秋田駒ガ岳、焼石岳、月山、飯豊山、上越山地、日光、北、中央、南アルプス、白山)。北太平洋地域 |
花期 | 栽培:5月 自生地:7~8月 |
特徴 | 高山帯 の乾いた草地や砂礫地に生える多年草。 茎葉は2~3対が対生、茎は単立し高さ7~35cm、頭花は1本の茎に1個つき、直径3.5~6cm、舌状花があります。 高山植物としては大きく、色も黄色なのでよく目立つ。 茎に向かい合って付く2枚の葉が兎の耳に見えるのでこの名があります。 |
育て方 | 多湿を好む性質でありながら夏の暑さで根腐れを起こしやすいが、肥料を好むので少なくすると花付が悪くなります。 植え替え時には鉢底に大粒の軽石を入れ、植え土は桐生砂、軽石砂、日光砂、硬質鹿沼土などの大粒と中粒を混ぜ、根に触れないように底のほうにマグァンプK を入れて、曲がった太い地下茎が半ば露出するように植えます。 春~夏は液肥を月に2~3回ほど与えます。花後と秋に油粕などの置き肥を施します。定期的に病気・害虫から守るために薬剤散布をします。 春と秋は日に当て、梅雨からはポリカーボネートの波板の屋根下で雨を避けて涼しい場所で管理します。 水はたっぷりやり、真夏は夕方に、鉢は少し乾き気味しますが、鉢のまわりにはたっぷりやって、夜間温度を下げるようにします。それ以外の季節は朝にやります。乾きやすい時は朝もやります。 毎年9~10月に新しい用土に植え替えます。 種から育てましたが、翌年には開花して、その花からの種で翌年も開花しました。育てることがそれほど難しいとは思えませんでしたが、その後の関東地方の住宅地の猛暑と熱帯夜に耐えることが出来ず、種も採取できなくなってしまいました。 宮城県に住んでいた時は、何年も育てていたので、環境によっては育てることが可能な植物だと思っています。 |
月山と乗鞍畳平のウサギギク(兎菊)
ウサギギク(兎菊) 2006年8月3日 撮影 月山
ウサギギク(兎菊) 2006年8月3日 撮影 月山
ウサギギク(兎菊) 2006年8月3日 撮影 月山
ウサギギク(兎菊) 2003年8月2日 撮影 月山
ウサギギク(兎菊) 2004年8月8日 撮影 乗鞍畳平
ウサギギク(兎菊)まとめ
ウサギギク(兎菊) 2004年5月1日 撮影 栽培品(種から)
ウサギギクを種から育てましたが、2年目に開花、その種を採取して播くことが出来ましたので、栽培不可能というほどではないと思いますが、関東地方の住宅地のこの頃の猛暑、熱帯夜ではかなり苦労しないと長年咲かせることは大変だろうと思っています。
もう少し環境の良いところですと輝くような黄色の花を毎年見られるのでしょうが、環境的に無理なようで一度枯れてしまった花は育てないことにしていますので、余計にこの写真を見るとまばゆく感じます。
私の胸の中に輝く花が一つづつ殖えています。