キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)は、本州(紀伊半島)四国、九州自生すし、林内にまれに生える高さ80~120cmの多年草で、四国の剣山のキレンゲショウマが有名です。
育てるのが難しいと思いながらも、種が手に入ったことから播いたところ、最初は夏に葉がボロボロになって育つかどうか心配しましたが、工夫を重ねた結果、関東地方の住宅地の暑さでもきれいに咲かせることが出来るようになりました。
キンポウゲ科のレンゲショウマとともに夏の庭を彩ってくれる花になっています。
上のキレンゲショウマ(黄蓮華升麻)は、自宅で2015年6月26日に撮影した花です。
スポンサーリンク
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)の特徴と育て方
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) 2015年8月4日 撮影 栽培品
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) 2013年7月30日 撮影 栽培品
和名 | キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) |
学名 | Kirengeshoma palmata |
科名・属名 | ユキノシタ科 キレンゲショウマ属 1属1種 |
分布 | 本州(紀伊半島)四国、九州、朝鮮半島 |
花期 | 7~9月 |
特徴 | 林内にまれに生える高さ80~120cmの多年草で、湿気の多い石灰岩地の原始林内に自生します。 四国の剣山のキレンゲショウマが有名です。 葉は円心形で掌状に浅裂し、長さ幅ともに10~20cm。裂片は三角状で鋸歯があります。 対生する苞のわきから柄をだし、集散状に3個ずつ花を開きます。 |
育て方 | 地植えでは、明るい半日陰で夏は日陰となる涼しい所で育てることが大切です。 鉢植えでは、大鉢で鉢底に鉢の高さの3分の1ほど軽石や桐生砂などのゴロ石を入れ、大粒の桐生砂、軽石、硬質鹿沼土、硬質赤玉土などを混ぜたものに、元肥としてマグァンプK などの緩行性肥料を根に殖えないように入れて植え込みます。 肥料は、春と秋に月2~3回の割で薄いハイポネックスの水溶液を与えます。 水は好むが、水が多すぎたり滞水したりすると良くなく、逆に水切れすると葉がちりぢりになるので、春と秋は毎朝1回、夏はさらに夕方にもやり、鉢のまわりにもたっぷりとやり、冬は3~7日に1回くらい、乾きに応じてやります。 春と秋は半日陰で、夏は日陰で涼しく育てます。 わが家はロウバイの落葉樹の下に庭植にしているので、葉が芽生えて大きくなることにはかなり日陰になりますが、朝日が少し入るので、寒冷紗をかけたところ葉が傷まなくなりました。 植え付けは大きく植穴を掘り、底に土瓦の砕いたものを入れその上に軽石や砂利などを混ぜた用土で水はけよく涼しくなるように植えこんでいます。 キレンゲショウマは、株は丈夫ですが、暑さと乾燥と過湿には弱いので、それさえ気を付ければ、関東地方の住宅地でもきれいに花を咲かせることが出来ています。 わが家は種から育てましたが、発芽率も良く、夏の暑さをよけることが出来れば発芽苗が枯れるということもありませんでした。 |
上三依水生植物園のキレンゲショウマ(黄蓮華升麻)
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) 2004年9月10日 撮影 上三依水生植物園
「天涯の花」で有名なキレンゲショウマ(黄蓮華升麻)
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) 2013年7月30日 撮影 栽培品
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) 2014年8月29日 撮影 栽培品
種から育てて10数年たちますが、育てにくいかと思っていたのが嘘のように、丈夫で庭に数株が育っています。
宮尾登美子の剣山の「天涯の花」にあこがれて一度見たいと思っていましたが、いつの間にか庭で見られるようになりました。
丈夫な株ですが暑さと乾燥には弱いので、毎年葉が焼けてしまいみすぼらしくなっていましたが、ロウバイが大きく育ち、朝日が当たっていたので寒冷紗をしましたらあまり葉も焼けずに花がきれいに咲くようになりました。
レンゲショウマとともに今の時期に庭に咲いてくれる花はとてもうれしいものです。
毎年葉が枯れこんでみすぼらしかったのですが、少し手をかけてあげるだけでこんな素敵な花が見られるのですから、花は気持ちに応えてくれるものだと改めて思いました。