ヤマノコギリソウ(山鋸草)は、本州の中部地方以北の日当たりのよい山地の草原などに生える多年草で、高さは50~100cmになります。
しかし根元は草むらになっていることから、根元を涼しく育てる必要があるようです。
下に、仲間の西洋ノコギリソウの特徴と写真を載せていますが、西洋ノコギリソウは園芸品種なのでかなり丈夫で、育てやすいと思います。
ヤマノコギリソウ、西洋ノコギリソウの仲間のエゾノコギリソウ、キタノコギリソウ、ノコギリソウを他のページに載せています。
上のヤマノコギリソウ(山鋸草)は、自宅で2007年7月17日に撮影した2004年12月播種の苗からの花です。
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ヤマノコギリソウ(山鋸草)の特徴と育て方
ヤマノコギリソウ(山鋸草) 2006年7月23日 撮影 栽培品(2004年12月播種の初花)
和名 | ヤマノコギリソウ(山鋸草) |
学名 | Achillea alpina var. discoidea |
科名・属名 | キク科 ノコギリソウ属 |
分布 | 本州(中部地方以北) |
花期 | 7~9月 |
特徴 | 日当たりのよい山地の草原などに生える多年草で、高さは50~100cm。 ノコギリソウの変種で、頭花の数がやや少なく、白色の舌状花の長さ3㎜以下と小さい。 葉は対生し柄がなく、長楕円形で、のこぎりの歯状に裂け、裂片には鋭い鋸歯があります。 ヤマノコギリソウはノコギリソウの変種で、かなり小さいのでどちらも見たことがあれば、見分けられます。 |
育て方 | 日当たりは良いほうが株がしまって育ちますが、涼しい地方に生えているため、高温多湿は嫌うので、夏は涼しく育てるのがコツです。 株分け苗を植える時期は、3~4月に硬質鹿沼土に桐生砂、軽石砂などを混ぜて、元肥にマグァンプK などの緩行性肥料根に触れないように入れて植えます。 真夏と冬を除いて1ヶ月に2~3回薄い液肥を水代わりにやり(肥料は少な目が良い)、定期的に病気・害虫から守るために薬剤散布をします。 水は表面が乾いたらやり、真夏は夕方に、鉢と鉢のまわりにたっぷりやって、夜間温度を下げるようにします。 6~7月頃に花が咲いた後に、草丈を半分くらいに切り戻すとワキ芽が育って秋にも花を楽しむことができます。 日光を好みますが、自生地では根元は草に覆われているので、鉢の温度を上げないように人工芝の上に置いて水を撒くか、2重鉢などが良いかもしれません。 涼しいところの植物なので真夏は半日陰か寒冷紗などで涼しくしてやります。 キタノコギリソウは地植えで、零れ種から育っていますが、ヤマノコギリソウは同じ場所に植えたのですが枯れてしまったので、海辺に咲く花より涼しい山に咲くヤマノコギリソウの方が弱いようです。 |
ヤマノコギリソウ(山鋸草)まとめ
ヤマノコギリソウ(山鋸草) 2006年7月23日 撮影 栽培品(2004年12月播種の初花)
ヤマノコギリソウは池の平湿原などで見られるように積雪の多い、冷涼なところに自生しているので、高温多湿の夏には弱いので、夏は 直射日光を避けて風通しの良い半日陰での管理が望ましいようです。
池の平湿原のヤマノコギリソウ(山鋸草)
ヤマノコギリソウ(山鋸草) 2003年9月6日 撮影 池の平湿原
セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)の特徴
セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草) 2005年7月13日 撮影 北海道富良野
セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草) 2005年7月13日 撮影 北海道富良野
和名 | セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草) |
学名 | Achillea millefolium |
科名・属名 | キク科 ノコギリソウ属 |
分布 | ヨーロッパ原産 |
花期 | 7月~8月 |
特徴 | ヨーロッパ原産の高さ0.3~1mの多年草。 観賞用に栽培されていたものが各地に野生化しています。 茎の中部の葉は長さ6~9cmの長楕円形~線状楕円形で、2~3回羽状に深裂し、裂片は線状。 上部の枝先に白色または紅色の小さな頭花が集ってつきます。 |
ノコギリソウ(鋸草) 2004年9月10日 撮影 上三依水生植物園
ノコギリソウ(鋸草) 2003年7月27日 撮影 戦場ヶ原