イワカガミダマシ(Soldanella alpina)は、アルプス、アペニン北西部の標高2800~3000mの日の当たる雪田ややせた草原に自生する多年草で、雪解け水が流れ出すころに花芽をもち上げて花を咲かせると言いますから、関東地方の住宅地での栽培はかなり難易度の高い植物のようです。
種から育てて、花が咲くことは咲きましたが、関東地方の狭い住宅地の我が家で長く栽培することは無理だろうと思っています。
上のイワカガミダマシ(Soldanella alpina)は、自宅で2004年3月22日に撮影したものです。
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Soldanella alpina(イワカガミダマシ)の特徴と育て方
イワカガミダマシ-Soldanella alpina 2007年4月11月 撮影 栽培品(2004年1月播種の種からの初花)
和名 | イワカガミダマシ(Soldanella alpina) |
学名 | Soldanella alpina |
科名・属名 | サクラソウ科 ソルダネラ(イワカガミダマシ)属 |
分布 | アルプス、アペニン北西部 |
花期 | 栽培:3~4月 自生地:5~8月 |
特徴 | 草丈は4~9cm。 標高2800~3000mの日の当たる雪田ややせた草原に自生する多年草で、雪解け水が流れ出すころに花芽をもち上げ、下向きに赤紫色でベル形の花を咲かせます。 自生地では花後に、周辺の植物が生長し、その陰になるようなところに生えているようです。 花は邦産イワカガミ状で弁先細深裂、花は濃ブルー、茎頂に2~3花、葉は丸形革質で蝋質の光沢があり、美しいロゼット葉を成す多年草。 |
育て方 | 花後は半日陰になる所で管理し、水ぎれに注意します。 日本の夏の高温多湿環境は苦手なので、夏の管理をいかに注意するかが肝心です。 2004年に購入した株は夏を越すことが出来ず枯れてしまいました。 種からのものは暑い地方にもなじみやすいようで、2005年1月に播種したものが沢山芽生え、夏を越し2年目に咲いてくれました。 植え替え用土は軽石、日光砂、硬質鹿沼土を用いて、水はけよく植え替えたので、若い株は花が咲きましたが、写真のように根元から葉が弱ってきています。 高山性のサクラソウ科の植物は育てるのが難しいようで、たくさん芽生えた苗も数年間は花が咲いても夏の暑さに枯れてしまいました。 夏の涼しさを保つことができることが条件のようで、夜だけでも涼しくできたら育つのではないかと思っています。 真夏は夕方に、鉢と鉢のまわりにたっぷりやって、夜間温度を下げるようにししていましたがそれでも無理でした。 開花苗が売られていますが、ほとんどが山間や涼しさを確保できるところで育てた苗のようです。 |
イワカガミダマシ(Soldanella alpina)のまとめ
イワカガミダマシ-Soldanella alpina 2007年4月11日 撮影 栽培品(2004年1月播種の種からの初花)
一見イワカガミを小型にしたような花に心を動かされて購入した開花株が始まりでしたが、2年くらい咲いて枯らしてしまいました。
あまり殖えそうもないので、その年の秋に種からだったらたくさん育つのではないかという期待を込めて種を播きましたが、その苗が育つ前に最初の花は枯れてしまいました。
イワカガミダマシと書いてあった購入株はもう少し花が大きかったので、Soldanella alpina ではなかったのかもしれません。
種を播いて3年目に咲いた Soldanella alpina はかなり小型で、標高2800~3000mの日の当たる雪田ややせた草原に自生しているのだろうという思いの強い花でした。
たくさん芽生えた苗も数年咲いただけで、徐々に弱っていき絶えてしまいました。
現在は交配種もあるようですので、もっと育てやすいものもあるかもしれませんが、Soldanella alpina の花を見ることができただけで満足しています。
日本にはソルダネラ(イワカガミダマシ)属の花はないということですので、よく似た花はないのかもしれません。