トウゴクサバノオ(東国鯖の尾)は山地の沢沿いのなどの落葉樹林帯にに自生するので春は日が当たり梅雨以降は明るい日陰のような場所を好みます。
わが家の東側に種を播いておきましたら、下記の写真のように群生をつくりました。しかし、夏は毎年涼しいということもないので、咲かないことはありませんが、この群生が見られたのは1年だけでした。
また関東地方の仙人ヶ岳、花之江の郷で写真を写してきましたが、我が家で育てている花の色とは違っています。私は西の方の方から種をいただいて育てていますので、自生地によって花の色が異なるのかもしれません。
上のトウゴクサバノオ(東国鯖の尾)は、自宅で2007年3月26日に撮影したものです。
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トウゴクサバノオ(東国鯖の尾)の特徴と育て方
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) 2014年4月11日 撮影 栽培品
和名 | トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) |
学名 | Isopyrum trachyspermum |
科名・属名 | キンポウゲ科 シロガネソウ属 |
分布 | 本州(宮城県以南)、四国、九州 |
花期 | 3~5月 |
特徴 | 山地の沢沿いなどに生える高さ10~20cmの多年草。 葉は複葉、小葉は3~5個、鈍鋸歯があり、根生葉は基部に数個つき、茎葉は対生します。 花は直径6~8㎜、花弁状の萼片は淡黄白色。花弁は軍配形。 |
育て方 | 年間を通して空中湿度を保ち、春は日当たり、梅雨以降は半日陰で管理します。 沢沿いなどに生えるので、乾燥と水切れには注意します。 植え替えは春か秋に行い、硬質鹿沼土に軽石などを混ぜて中深鉢に元肥としてマグァンプK を株の下に入れて植えます。 真夏と冬を除いて1ヶ月に2~3回液肥を水代わりにやり、定期的に病気・害虫から守るために薬剤散布をします。 水は表面が乾いたらやり、真夏は夕方に、鉢と鉢のまわりにたっぷりやって、夜間温度を下げるようにします。それ以外の季節は朝にやります。乾きやすい時は朝もやります。 増殖は株分け、実生によります。 早春に咲くキンポウゲ科の植物は採り播きでないと発芽しないものが多いのですが、トウゴクサバノオもその仲間で、採り播きと零れ種の発芽はかなり良いのですが、種が古くなると、適切な種の管理をしないと発芽しなくなります。 発芽から、開花までの期間が短いので、種からの繁殖が最適で、絶やさずに栽培できます。 |
仙人ヶ岳、花之江の郷のトウゴクサバノオ(東国鯖の尾)
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) 2006年4月4日 撮影 仙人ヶ岳
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) 2004年4月17日 撮影 仙人ヶ岳
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) 2004年4月17日 撮影 仙人ヶ岳
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) 2005年4月5日 撮影 花之江の郷
上の写真の仙人ヶ岳は自生地で写したものですが、花之江の郷は野草園ですので、植栽の花ですが、どちらも関東地方になります。関東地方のトウゴクサバノオは白に近い色をしているのが多いのか、我が家で栽培している色とは少し違っています。
私は種をいただいたものを育てているので、産地は分かりませんが、黄色がちな色になっています。これが個体差なのか、自生地の違いに因るものなのかはわかりませんが、とても興味深く感じています。
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾)のまとめ
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) 2007年3月26日 撮影 栽培品
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) 2008年3月29日 撮影 栽培品
トウゴクサバノオはとっても可憐な花で、山野草愛好家の間では人気があるようです。同じ仲間の花では、もう少し高山に咲くアズマシロカネソウも育てていますが、こちらの方が殖えにくいようです。
トウゴクサバノオのように播けばたくさん発芽するというわけでもなく、近くの鉢に飛び込みで芽生えることが多いのでそれらを拾って育てています。
日向土や硬質鹿沼土の荒い用土で植えたものが近くにあるので、そのようなところが好きなのだろうと思います。長年いろいろな植物を育てていると、撒き床よりも近辺の鉢に飛び込んで生えたものが元気に育つということがあります。
植物の種も単独で芽生えるよりは仲間の近くで育ちたいという性質があるのだろうと思うことがあります。