ヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲)は、日本全土で見られ、高原や北地の湿原などに生える多年草で、葉の幅は1.5~3cmと広く、内花被片が小型で、長さ1cmほどであることがアヤメとの区別が出来そうです。
キリガミネヒオウギアヤメ(霧が峰桧扇菖蒲)は、霧ヶ峰高原の鎌ヶ池にキリガミネヒオウギアヤメという変種があり、内花被片の形態がやや異なり同定の際の決め手となるといいます。
ナスヒオウギアヤメはヒオウギアヤメによく似ている が、花茎の長さは1mあまり、葉の幅も2~3cm、外花被片も幅広く、全体的に 大きく、内花被片の形態がやや異なり同定の際の決め手となり、基本種より大型でカキツバタとの自然交雑種とも考えらます。
日光植物園にこれらの3種がありますが、花径の長さ、内花被片の形態などが違っているようですが、並べて観察することが出来、名札が付いていたので、写真を写してきましたが、かなり区別は難しいと思いました。
上のヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲)は、2004年8月17日に栂池自然園で撮影した花です。
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ヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲)の特徴
ヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲) 2006年7月6日 撮影 礼文島
ヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲) 2006年7月6日 撮影 礼文島
和名 | ヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲) |
学名 | Iris setosa |
科名・属名 | アヤメ科 アヤメ属 |
分布 | 北海道、本州(中部地方以北) |
花期 | 7月~8月 |
特徴 | 高原や北地の湿原などに生える多年草。 葉の幅は1.5~3cmと広い。 外花被片はアヤメに似ているが、内花被片は小型で、長さ1cmほどで目立たない。 内花被片が小型で、長さ1cmほどであることがアヤメとの区別が出来そうです。 和名は葉が桧扇に、花がアヤメに似ているため。 |
ヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲) 2004年5月29日 撮影 日光植物園
キリガミネヒオウギアヤメ(霧が峰桧扇菖蒲)の特徴
キリガミネヒオウギアヤメ(霧が峰桧扇菖蒲) 2004年5月29日 撮影 日光植物園
和名 | キリガミネヒオウギアヤメ(霧が峰桧扇菖蒲) |
学名 | Iris setosa var hondoensis |
科名・属名 | アヤメ科 アヤメ属 |
分布 | 長野県、霧ヶ峰高原の鎌ヶ池 |
花期 | 7月~8月 |
特徴 | 高原や北地の湿原などに生える多年草。和名は葉が桧扇に、花がアヤメに似ているため。 葉の幅は1.5~3cmと広い。外花被片はアヤメに似ているが、内花被片は小型で、長さ1cmほどで目立たない。 長野県、霧ヶ峰高原の鎌ヶ池にキリガミネヒオウギアヤメという変種があり、内花被片の形態がやや異なり同定の際の決め手となります。 基本種より大型でカキツバタとの自然交雑種とも考えられるが、キリガミネヒオウギアヤメの方は、そう言いきれないところがあるようです。 例えば、霧ヶ峰にはカキツバタはあるももの、片親である筈のヒオウギアヤメの自生がなく、自然交雑を起こしたというには矛盾があるといいます。 |
ナスヒオウギアヤメ(那須桧扇菖蒲)の特徴
ナスヒオウギアヤメ(那須桧扇菖蒲) 2004年5月29日 撮影 日光植物園
和名 | ナスヒオウギアヤメ(那須桧扇菖蒲) |
学名 | Iris setosa Pall.var.nasuensis |
科名・属名 | アヤメ科 アヤメ属 |
分布 | 栃木県(那須高原) |
花期 | 7月~8月 |
特徴 | 高原や北地の湿原などに生える多年草。和名は葉が桧扇に、花がアヤメに似ているため。 葉の幅は2~3cmと広い。外花被片はアヤメに似ているが、内花被片は小型で、長さ1cmほどで目立たない。 ナスヒオウギアヤメはヒオウギアヤメによく似ている が、花茎の長さは1mあまり、葉の幅も2~3cm、外花被片も幅広く、全体的に 大きいようです。 また、ナスヒオウギアヤメは、内花被片の形態がやや異なり同定の際の決め手となります。基本種より大型でカキツバタとの自然交雑種とも考えらます。 ナスヒオウギアヤメは昭和天皇の著書「那須の植物誌」に紹介され、昭和天皇ご自身も興味をお持ちであったという。 |