ツルニンジン(ジイソブ)は、キキョウ科・ツルニンジン属の日本全土の山麓や平地の林内に生える蔓性の多年草で、花冠は長さ2.5~3.5cmの広鐘形の花を咲かせます。
独特の花形から、見つけるのは難しくはありませんが、とてもよく似た、バアソブ(婆ソブ)という花があります。
花が少し小さく、全体に白い毛が散生しますが、花冠の内側の上部は紫色で下半部に濃紫色の斑点で、区別できます。
まだ、どこでも出会ったことがない花ですが、いつか出会うことが出来ればうれしいと思っています。ソブは長野県木曽地方の方言でそばかすのことで、バアソブ(婆ソブ)というようです。
うっかり内側の写真を写していなかったことが悔やまれています。
上のツルニンジン(ジイソブ)は、2004年8月22日に日光植物園で写した花です。
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ツルニンジン(ジイソブ)の特徴
ツルニンジン(ジイソブ) 2004年8月22日 撮影 日光植物園
ツルニンジン(ジイソブ) 2004年8月22日 撮影 日光植物園
和名 | ツルニンジン(蔓人参) |
別名 | ジイソブ |
学名 | Codonopsis lanceolata |
科名・属名 | キキョウ科 ツルニンジン属 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
花期 | 8~10月 |
特徴 | 山麓や平地の林内に生える蔓性の多年草。 葉は互生するが、側枝の先では3~4個集まってつき、長さ3~10cmの長卵形で裏面は粉白を帯びます。 花は側枝先に下向きにつき、白緑色で内側に紫褐色の斑点があります。花冠は長さ2.5~3.5cmの広鐘形。 萼片は長さ2~2.5cm。 和名は根が朝鮮人参に似ていることによります。朝鮮人参の偽物として出回ったこともあるといいます。 バアソブに対してジイソブとも呼ばれます。 |
ツルニンジン(ジイソブ) 2005年10月12日 撮影 名草巨石群近辺
ツルニンジン(ジイソブ) 2005年10月12日 撮影 名草巨石群近辺
バアソブ(婆ソブ)の特徴
バアソブ(婆ソブ) 2004年7月24日 撮影 霧ヶ峰高原
バアソブ(婆ソブ) 2004年7月24日 撮影 霧ヶ峰高原
和名 | バアソブ(婆ソブ) |
学名 | Codonopsis ussuriensis |
科名・属名 | キキョウ科 ツルニンジン属 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
花期 | 7~8月 |
特徴 | 山地の林縁や原野にややまれに生える多年草。 ツルニンジンに似ているがやや小さく、全体に白い毛が散生します。 ツルは細く柔らかく、切ると白い乳液が出ます。 葉は長さ2.5~5cmの卵形または卵状楕円形で特に裏面に白い毛が多い。 花は長さ2~2.5cmのやや球形の鐘形で先端は浅く5裂します。花冠の内側の上部は紫色で下半部に濃紫色の斑点があります。萼弁は長さ1~1.5cm。 ソブは長野県木曽地方の方言でそばかすのこと。花冠の内側の斑点を老婆のこのそばかすにたとえたもの。 ツルニンジンの別名ジイソブの「ジイ」は爺で、婆に対してつけられたものという。 |