ミヤマガマズミ(深山莢蒾)、オオミヤマガマズミ(大深山莢蒾)、ガマズミ(莢蒾)は、レンプクソウ科・ガマズミ属ですが、以前はスイカズラ科に分類されていました。
ガマズミは山地の日当たりの良い道路のわきや、尾根筋などに生え、ミヤマガマズミ(深山莢蒾)は山地の樹林内や林縁に自生し、オオミヤマガマズミ(大深山莢蒾)は深山ガマズミの変種で、母種の生育地より標高の高い山地に見られるというように生えているところにも違いがあります。
ミヤマガマズミとオオミヤマガマズミはよく似ていますが、自生地の他にミヤマガマズミは、若い枝が紫褐色であること、オオミヤマガマズミは葉が大きく、先端が尾状に伸びて鋭く尖り鋸歯も鋭いことなどからも区別が出えきます。
その他、太平洋側のブナ帯ではほとんどオオミヤマガマズだけが分布することなどから分類できそうです。
上のミヤマガマズミ(深山莢蒾)は2006年5月22日に尚仁沢遊歩道で撮影したものです。
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ミヤマガマズミ(深山莢蒾)の特徴
ミヤマガマズミ(深山莢蒾) 2006年5月22日 撮影 尚仁沢遊歩道
和名 | ミヤマガマズミ(深山莢蒾) |
学名 | Viburnum wrightii |
科名・属名 | レンプクソウ科 ガマズミ属 |
分布 | 北海道南部、本州、四国、九州、サハリン南部、朝鮮、中国 |
花期 | 5~6月 熟果期 9~10月 |
特徴と育て方 | 山地の樹林内や林縁に自生し、良く分枝し高さ5mほどになる落葉低木。 若い枝は紫褐色。 葉は対生、長さ6~14㎝、幅4~9㎝の倒卵形~広倒卵形。 先は急に細くなって尖り、基部は広い楔形~円形~切形。縁には浅い3角形の鋸歯がある。表面はほとんど無毛か、長い毛を散生します。 裏面は脈に沿って長い毛があります。 葉柄は長さ9~20㎜、赤みを帯びることが多く長毛がまばらに生えます。 枝先に直径6~10㎝の散房花序を出し、白い小さな花を多数つけます。 花冠は直径5~7㎜、5中裂して平らに開く。雄しべは5個、花冠より長く突き出ます。花柱は1個でごく短い。 |
オオミヤマガマズミ(大深山莢蒾)の特徴
オオミヤマガマズミ(大深山莢蒾) 2005年6月18日 撮影 裏磐梯五色沼付近
オオミヤマガマズミ(大深山莢蒾) 2005年6月18日 撮影 裏磐梯五色沼付近
和名 | オオミヤマガマズミ(大深山莢蒾) |
学名 | Viburnum wrightii var. stipellatum |
科名・属名 | レンプクソウ科 ガマズミ属 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州に分布し、標高30~2000mの山地に生育する |
花期 | 5~6月 熟果期 9~10月 |
特徴と育て方 | ミヤマガマズミの変種で、母種の生育地より標高の高い山地に見られます。 太平洋側のブナ帯ではほとんどオオミヤマガマズだけが分布します。 ミヤマガマズミとの大きな相違点は葉の表面全体に微小な単純毛と分岐毛が生えるにあるということだが、この画像からは確認できません。 また葉が大きく、先端は尾状に伸びて鋭く尖り鋸歯も鋭く、明瞭で、多数あるというが、これは写真からも確認できます。 形態的に紛らわしいものも多いとのことだが、オオミヤマガマズミで間違いないのではないかと思いました。 |
ガマズミ(莢蒾)の特徴
ガマズミ(莢蒾) 2006年10月30日 撮影 根本山
ガマズミ(莢蒾) 2004年11月11日 撮影 根本山
和名 | ガマズミ(莢蒾) |
学名 | Viburnum dilatatum |
科名・属名 | レンプクソウ科 ガマズミ属 |
分布 | 北海道南部、本州、四国、九州、朝鮮、中国の山野に広く分布する |
花期 | 5~6月 熟果期 9~10月 |
特徴と育て方 | 高さ2~4m。山地の日当たりの良い道路のわきや、尾根筋などに生えます。 葉は対生。葉身は長さ6~14cm、幅3~13cmの倒卵形や卵形~円形。ふちには浅い鋸歯があります。 5~6月、枝先に直径6から10cmの散房花序を出し白い小さな花を沢山つけます。 果実は核果。長さ6~8㎜の広卵形。核は長さ5~6㎜。 |
ガマズミ(莢蒾) 2004年10月24日 撮影 花之江の郷
ガマズミ(莢蒾) 2002年11月27日 撮影 馬頭