ササバギンラン(笹葉銀蘭)は、ラン科・キンラン属で、全国の落葉樹林内に生える多年草で、茎は高さ30~50㎝になり、ギンラン(銀欄)は、本州、四国、九州の雑木林の林下や、里山の林下に生える高さ10~25cm位の多年草です。
ササバギンランとギンランは良く日いますが、大きさの他、上部の葉が花より上に出ていることと、写真のように長い苞葉を持ていることで区別ができます。
キンラン(金蘭)は、高さ30~70cmと大きく、茎頂に直径約1cmの鮮黄色の花を3~12個つけることで区別できます。
ラン科植物の殆どは 「ラン菌」 と呼ばれる共生菌から栄養を得て暮らしていて、菌への依存度は個体や種によって差がありますが、そのレベルが高いほど栽培が難しくなります。ササバギンラン(笹葉銀蘭)、ギンラン(銀欄)、キンラン(金蘭)などの順で依存度が高く、これらは家に持ち帰っても育たないことからどのような植物の採掘もしてはいけませんが、特にこれらの植物は絶滅危惧種になっているほか、育つことはないので見るだけにします。
上のササバギンラン(笹葉銀蘭)は、2005年5月31日に日光植物園で撮影したものです。
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ササバギンラン(笹葉銀蘭)の特徴
ササバギンラン(笹葉銀蘭) 2006年5月22日 撮影 尚仁沢遊歩道
ササバギンラン(笹葉銀蘭) 2004年5月29日 撮影 日光植物園
和名 | ササバギンラン(笹葉銀蘭) |
学名 | Cephalanthera longibracteata |
科名・属名 | ラン科 キンラン属 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
花期 | 4~6月 |
特徴 | 落葉樹林内に生える多年草。 茎は高さ30~50㎝。 葉は数個互生し、長さ10から15cm。 茎頂に白色で長さ約1cmの花を数個つけます。 花は半開で上を向きます。 和名は葉が細長く、笹の葉に似ているギンランの意味。 |
ギンラン(銀欄)の特徴
ギンラン(銀欄) 2005年5月31日 撮影 日光植物園
ギンラン(銀欄) 2005年6月18日 撮影 裏磐梯五色沼
和名 | ギンラン(銀欄) |
学名 | Cephalanthera erecta |
科名・属名 | ラン科 キンラン属 |
分布 | 本州、四国、九州 |
花期 | 5月~6月 |
特徴 | 雑木林の林下や、里山の林下の何処にでも見られた花であったが、今や絶滅を危惧される花になってしまいました。 茎は高さ10~25cm。 葉は3~6個互生し、長楕円形で長さ3~8cm、基部は茎を抱く。 茎頂に白色の花を数個つけます。萼弁は長さ7~9㎜。側花弁はやや短い。唇弁は基部が短い距となり、先端内面に淡黄褐色の隆条があります。 |
キンラン(金蘭)の特徴
キンラン(金蘭) 2015年5月2日 撮影 花之江の郷
和名 | キンラン(金蘭) |
学名 | Cephalanthera falcata |
科名・属名 | ラン科 キンラン属 |
分布 | 本州、四国、九州 |
花期 | 4~6月 |
特徴 | 落葉樹林内に生える多年草。茎は高さ30~70cm、稜条があります。 葉は5~10個互生し、長楕円形で長さ8~10cm、基部は茎を抱く。 茎頂に直径約1cmの鮮黄色の花を3~12個つけ、唇弁に黄褐色の隆起線があります。 和名は花の色によります。 |
キンラン(金蘭) 2015年5月2日 撮影 花之江の郷