カンボク(肝木)、ヤブデマリ(藪手毬)は、レンプクソウ科・ガマズミ属ですが、以前はスイカズラ科に分類されていました。
カンボクとオオカメノキ(ムシカリ)の花は 周囲の花冠は5裂し、周囲の花冠は5裂し完全な形でよく似ていますが、カンボクの葉の形は広卵形で3裂するのが特徴で、他の似た種との区別ができます。
ヤブデマリの周囲の花冠は5裂しますが内側の裂片が少し小さく、1個だけがとくに小さいことで区別できそうです。
その他、太平洋側のブナ帯ではほとんどオオミヤマガマズだけが分布することなどから分類できそうです。
上のカンボク(肝木)は2005年6月18日に裏磐梯五色沼で撮影したものです。
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カンボク(肝木)の特徴
カンボク(肝木) 2005年5月31日 撮影 日光植物園
カンボク(肝木) 2007年9月17日 撮影 奥日光戦場ヶ原
和名 | カンボク(肝木) |
学名 | Viburnum opulus var. calvescens |
科名・属名 | レンプクソウ科 ガマズミ属 |
分布 | 日本各地、千島、サハリン、朝鮮半島、中国、アムール、ウスリーの温帯に分布 |
花期 | 初夏 |
特徴 | 山野の水辺など湿地に生える落葉低木。 葉は対生し長さ6~10cm、柄があり1対の蜜腺を持ちます。また形は広卵形で3裂するのが特徴で、他の似た種との区別がしやすい。 花は初夏、周囲の花冠は5裂し完全。 材が白色で柔らかく香気があるので楊枝を作ります。 |
カンボク(肝木) 2004年5月29日 撮影 日光植物園
ヤブデマリ(藪手毬)の特徴
ヤブデマリ(藪手毬) 2007年8月5日 撮影 裏磐梯
和名 | ヤブデマリ(藪手毬) |
学名 | Vibumum plicatum var. tomentosum |
科名・属名 | レンプクソウ科 ガマズミ属 |
分布 | 本州(太平洋側)、四国、九州。 日本固有 |
花期 | 5~6月 果実:8~10月 |
特徴 | 山地の谷すじなど湿った林内に多い、落葉低木~小高木。 葉は対生、葉身は長さ5~12㎝、幅3~7㎝の楕円形~広楕円形。 枝先に直径5~10㎝の散房花序を出し、花序の中心部には小さな両性花が多数つき、そのまわりを直径2~4㎝の白い装飾花が取り囲みます。 果実は核果、長さ5~7㎜の楕円形。花序の枝も赤くなり完全に熟すと果実は黒くなります。 |