ムシトリスミレ(虫取菫)はタヌキモ科・ムシトリスミレ属の植物で、北海道、本州(中部地方以北)、四国(石立山)の低山帯~高山帯の湿った草地や岩場に生える食虫植物です。
葉は根生し、表面に繊毛が密生し、長さ2~7cmの柄の葉の間から花茎をのばして紫色のスミレにいた可憐な花を咲かせます。
小さな毛の密生した葉の表面から粘液を出し、虫を捕えて消化しますが、粘液がこぼれないように、下の写真のように葉の縁が反り返っています。
上のムシトリスミレ(虫取菫)は、2003年8月23日に八方尾根で撮影したものです。
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ムシトリスミレ(虫取菫)の特徴
ムシトリスミレ(虫取菫) 2003年6月21日 撮影 蔵王芝草平
和名 | ムシトリスミレ(虫取菫) |
学名 | Pinguicula vulgaris |
科名・属名 | タヌキモ科 ムシトリスミレ属 |
分布 | 北海道、本州(中部地方以北)、四国(石立山)、周北極地方 |
花期 | 6~8月 |
特徴 | 低山帯~高山帯の湿った草地や岩場に生える食虫植物です。 葉は根生し、表面に繊毛が密生します。長さ2~7cm、柄がありません。 花茎は分枝せず、花が1個つき、花は2唇形で距があります。高さ5~15cm。 日本に自生しているムシトリスミレは、自生地が保護されているうえに、暑さに弱く栽培が難しいためあまり出回りません。 国内ではピンギキュラ・プリムリフローラ(P.primuliflora)など北米産の暖地性のものと、アシナガムシトリスミレ(P.moranensis)やヒメアシナガスミレ(P.esseriana)など熱帯高山性もの(メキシカンピンギキュラ)が出回っているようですが、メキシカンピンギキュラは花がきれいなものが多く、山野草として出回りますが、高温多湿には比較的弱いようです。 |